第133話 お爺ちゃんの家に長くお泊り【外で召喚魔法にてイベント⑦:宴3】

 「戻ったよ、ダイト」と念話がどこからか飛んでくる。


 「皆一度お風呂に、入って着替えてからそっちにいくので、それまで楽しんでいておくれ――」


 「家の嫁共が、転移で部屋に戻ってきたようじゃ~」


 「皆お風呂に入ってから着替えてくると念話で聞いた通りじゃな?」


 「ウィンとマリアは、初めて聞いた声かもしれんが、あれが儂の嫁のロリ―キャメロンじゃ!」


 「もとは、王族の綺娘じゃったが、訳あって、我の嫁になったが本人は、喜んでおるので、幸せじゃな?」




 お母様が、不思議とダイトカイトお爺ちゃんの声に、耳を傾けている。


 「ダイトカイト様今のお名前は、まさかと思いますが――」


 「言わないでも解るよ、正解じゃな」


 「まさかこんな所でお逢い出来るなんて……」




 お母様は、涙目になって、喜んでいる。


 お姉様と僕は、お母様に寄り添い、『『大丈夫?』』と左右から抱きしめる――


 「なるほど、嫁の血筋がお主の家系か、それで納得したわい」


 「だから力を封印して、子を産み静かに暮らしてると言う事じゃな?」


 「そっか、まだあそこの国は、まだまだ続いてるのじゃな?」


 「あれが――」


 「すみませんダイトカイト様お隠ししてて、これで素性ばれちゃいましたね」


 「大丈夫じゃよ、家の嫁は、親族に凄く会いたがっていたからまさかユウトの嫁とは、これは、奇跡としか言えんのう~」


 「嫁が久々に喜ぶ顔が拝めるとは、長く生きるのも悪く無い物じゃな」


 「お母様とお爺ちゃんの会話の意味が解りません!」


 『『ウィンとマリアが同時に、同じセリフを言う』』


 「もう少し大人になったら話すわ、だから今日の喜びに、包まれて楽しんでもいいかしら?」


 「お母様のその顔をみたら、好きにして下さいとしか言えません!」




 僕は、調理場に戻り、お姉様は、料理の机へと戻っていく――


 楽しみは、どんなお婆ちゃん達が来るのだろうと僕は、料理を作りながら思ったのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る