はい。コトノハを営んでおります。 九藤 朋
言葉の音色とそれに宿る力・コトノハを処方する薬剤師・音ノ瀬ことの物語。
四季折々の暮らしの中で、コトノハを介して出逢う人々。
やがて話は、音ノ瀬一族の歴史に培われてきた、暗部へと及ぶ。
時に何よりの良薬となり、時に死に至らしめるほどの毒薬となるコトノハ。
全ては処方する人の、心一つ。
目次
連載中 全187話
更新
- 序
- 私の名前
- 美食は罪である
- 散骨と集約
- 塩分濃度
- 紫色の扇風機
- 恋嘘
- 業と片翼
- 限らない声
- マリア―ジュ
- 盂蘭盆会
- 空蝉の現人
- 驟雨
- 蜉蝣と令嬢と供花
- 沈んだ砂糖
- フィトンチッド
- めにはさやかに見えねども
- ひとひらの楓
- テディベア
- 野分
- 桔梗とビー玉
- 僕らのコトノハ
- 時計兎
- ふるさとより
- 碇
- 禍異者(まがいもの)
- 体感温度
- 万華鏡に潜めていた
- 天変不変
- 互換インクカートリッジ
- 過ちの過日
- 雪見酒
- 硝子愛し子
- 白銀秋波
- ソリティア
- 花と鬼
- 処方なし
- セイレーン
- ちいさきもの
- 貴方に似た独り
- うっかり
- 毒吐く
- バン
- 浮橋
- 百合の音色
- あなたがいない
- 母子
- アニムス
- 女神の階梯
- 身を尽くし
- 君はデイジー
- 白の理由
- 音律は並行して紡がれる
- コトノハ日和
- 花笑みの陥穽
- オペレッタ劇場
- 饗応と胸奥
- 影踏みのアルバム
- さざれ石の巌となるまで
- ちっぽけな心
- かえして
- 時の系譜
- 彼らのコトノハ
- 昔のように
- 我ら流浪
- 法螺吹き
- 忘憂物を飲みながら
- 飛鳥の夢に花始末
- 泡沫と親子
- 凝固
- 時計兎は雪に語る
- 踏みにじられても美しい
- 番外編・竹と風と光の洞窟
- 花露
- 橋と娘
- ヘレポロス
- 縁組
- 下弦プラシーボ
- 回帰
- 花びらを食む
- 春の夜
- 散らさで添えよと
- 天秤
- 幸福の処方
- 参観日
- 輪郭
- 境界人
- 君と私
- コトノハ縷々
- ゆるやかに
- 時と日々
- もう一つの道
- 異国より
- 行く末
- 縁の糸
- パート・ド・ヴェールに祈りを
- ことはりや
- それでも
- 物想う
- 止まっていた針
- 慈雨
- 番外編・花の名
- 好日
- 変容受容
- 番外編・福音の使者
- 番外編・見抜かれた色
- 花の宴
- その日を
- 彼岸の赤
- 些事
- ふるさとを君に
- ブルーベル
- 混ざり合わない
- 遠いから離れる
- 硝子と鼈甲
- How do you do?
- 甘いは苦い
- 風の冷たさ
- 宝子
- ダンシング
- ステンドグラス
- 遅効性
- 茶会は踊る
- 疑問符
- いまひとたびの
- コト隠し
- 色彩遡行
- いずれ咲く花
- 新しい風
- 雪のまにまに
- 純正インクの男
- 熱燗
- 離れたゼンマイ
- クイーン
- 或る男の述懐
- フレーム
- 瑠璃色の痛み
- 献立
- 魔女
- レジェンド
- 前の静けさ
- ラビアーカ
- 獣
- 情と煙幕
- Sorry
- 非道の二輪
- レイニー
- 拘泥
- 囚われ人
- Something Old
- 天使の生涯
- 乞う腕
- 冷涼
- 願いごと
- 守り人
- 煙のように
- 甘さ求る心
- 二人
- 悲しい夜
- 仄かな色
- 二つの指摘
- 赤の断罪と白昼夢
- 終焉の始まりは
- 天つ水
- 比較対照
- 赤く赤く
- 祭壇には
- 叶わない
- 孕んだ雲
- 命の依頼
- 空洞
- 複雑怪奇
- 進行と停滞
- 最後の晩餐
- 閉じた環の中で
- 切って落とされた
- 動かない紅玉
- 山吹の
- 宿世
- 逃れた罪びと
- そちらのあなた
- 夕暮れと肖像
- 窃盗
- 悪の華
- 影送り
- 誓約の盃
- コトノハ薬局
おすすめレビュー
★72
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★★★ Excellent!!!
言葉の重みを今一度感じて欲しい作品です 花岡 柊
繊細で細やかな、音ノ瀬を束ねる当主、こと。
常に冷静であり、気遣いや気配り、愛のあるひととなり。
そんな彼女のそばには、いつもたくさんの人が集う。
長く続く音ノ瀬家に降りかかる難題を、彼女と彼女を守り愛する者たちが想いを重ね越えていく。
時に悲しく、時に愛に溢れ、時に絶望さえも立ちはだかる壁に、彼女は真摯な姿勢で挑んでいく。
この物語の中には、頬を緩めてしまうようなキュンとする愛しい部分と、敵に挑むハラハラとする戦闘シーン。
そして、人と人との繋がりを繊細に、切なく、温かく綴られている部分があります。
この愛溢れる温かな物語に、是非触れてください。
おススメです。
★★★ Excellent!!!
最初の最初で読むべきものだと気付く のまて
"いつもお前は噛みつくようだね、ご苦労様、と思いながら私は受話器を取った。"
最初から3行目にある一節。これだけで、ああ読もう、という気にさせられた。その期待は裏切られなくて、どこまで行っても軽やかで気味の良い文章が続く。お話がおもしろい、登場人物が魅力的だ、ってのが当然の下地にあって、こんなきれいな言の葉で書かれては手も足も出ない。一つのお手本を見せつけられたような気分です。ありがとうございました。
★★★ Excellent!!!
独特の和風な雰囲気が素敵 南薫
独特の和風な雰囲気が素敵です。薬局という設定もいいですね