洞穴
ぽっかりと口を開けた洞穴に、
私はまるごと飲み込まれた。
じっとりとした空気の中を、
吸い寄せられるように奥へと進み、
やがて狭まる隙間を抜けて、
とうとうその先に、
私の形にぴったり抉れた
優しい窪みを見つけたのだった。
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