FGO『アキハバラ・エクスプロージョン!』感想(ネタバレ)

 一人の男が自ら彫った彫像を愛した。

 それは狂気に満ちた『愛』だった。


 だからこそ、その『愛』は神の目に留まった。

 何の気まぐれか、神は男の願いを叶え、彫像は『人』になった。


 そして、二人はお互いに愛し合い、幸せに暮らしましたとさ。

 めでたし、めでたし。


 だが、最後に一つの疑問が残るだろう。

 一体彫像に宿った『愛』はどこから来たのかと。

 

 物言わぬ彫像が男の愛に応えたのか。

 

 あるいは。


 彫像を愛した男を神が慈しんだのか。


 彫像は神の力で人となった。

 しかし、そこに生まれた『意思』は誰のものだったのだろう。


 果たして叶った『願い』は誰のもの?

 真実は謎のまま歴史の影に消えていく。


 それでも男が愛したのは彫像だった。

 それでも彫像が愛したのは男だった。


 それだけは変わらぬ不変の真実。

 

 二人の愛に祝福を。

 いつの時代も愛することは奇跡なのだから。



――――


 つまりは、


 彫像が神の力で人になったのか。

 神が自らの欠片を彫像に変化させたのか。


 そのどちらのなのかという問題ですね。


 まあ、どちらでも同じことですけど。

 男が愛したのは彫像であり、彫像の中身では無いわけです。


 自分が作った彫刻が人になったのなら、どっちでもいいということです。


 いや、まあ、そう言ってしまうとひでー話になりますけどね(汗)

 ただそもそも彫像は彫像なので、始めから中身は無いわけですヨ。


 彼らが本当に愛し合ったのは彫像が人になってからのお話で、結局のところ二人はちゃんと心から愛し合ったというオチですね。


 まあ、見た目から人を好きになったって構わないわけですから、その辺りは当人同士の問題でしょう。見た目が好きでも性格の不一致で別れることはよくあるので、そういう悲劇的なオチにならなかっただけマシな物語ですよ(汗)


 男の願いが叶って彫像が人になったのか。

 神が彫像を利用して男を愛したのか。


 そのぐらいの違いでしかありません。


 どちらにせよ神が己の一部を分けて彫像に魂を宿したわけですから、結果だけを見ればどちらも同じことです。ただ『過程』が違うだけで。『意味合い』も変わりますが、『結末』だけは変わらないという摩訶不思議。


 そういうものです。

 結末だけでは分からないことはたくさんあるわけです。


 当人たちにしか、あるいは当人たちにも分からないことがあるのです。まあ、分からなくても何となく上手いくということはよくありますし、その逆にそのズレが後に破滅を齎すこともよくある話です。


 まあ、そもそも『愛』というものが純粋なだけではありませんし、むしろ人の話を聞くとかなり『狡猾』なものですからねー。客観的に見れば騙されてる人は大勢いますが、最終的に上手くいく場合もあるので基本的には他人事です。


 そういうのに口出ししても余計なお世話ですし。

 相手が結婚詐欺師とかじゃない限りは無関心です。


 まあ、未だに結婚詐欺師を見たことはありませんが、付き合った人に貢がせる人間には会ったことがあります。小生なんてプレゼントを貰っただけで詐欺を疑うような人間なので生きてる世界が違うとしか言いようがありませんね(汗)


 もっとも『愛』というもの自体が人間が生み出した『幻想』だと思いますけど。 

 だからこそ、その価値は自分で見つけるしかないわけです。


 はい、良いこと言った(笑)

 

 えーと、後は『ミニイベント』みたいな会話は良かったですね。

 ああいうのを見てるとまだまだ色んな組み合わせで話が作れるなーと思います。


 キャラクター同士の掛け合いだけで十分にシナリオを作れるぐらいでしょう。そのぐらい濃いキャラクターが多いですし。キャラの個性の付け方はさすがですね。


 この辺りがきちんとしているのが『FGO』の人気の理由でしょう。

 てけとーに製作したキャラが少ないわけです。


 バックボーンを含めてきちんと物語を作れるように、しっかりと『個性』を設定してあるわけです。『イアソン』辺りのキャラクター設定は絶妙だと思います。そこに物語があるんだもんね。


 一人一人のキャラクターの作り方は参考になると思いますよ。『属性』というのはあんな風に使うという良い見本です。『属性』の見本市ですね。


 でわでわ、今回はこの辺で。

 すでに次回のイベントも終盤ですので急がなくては(汗)


 たぶん次は昨年度に読んだ書籍本の感想になる予定です。

『ようやくあれの話ができるのか。ふっふっふ』という感じです。


 次回はなるべく早いうちに会いましょう。

 早くしないとまた続けて『FGO』の感想になってしまうので(笑)


<ソフビ>  

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