小生小説講座『小説を学ぼう 中級編』
前回のお浚い。
『小説をしっかりと読み込もう』
一行で終わる文章を長々と説明しなくてはならないのだから、人生はとても面倒ですね(爆)
さて、今回は『中級編』なので前回より難易度が高い内容を解説します。
でも、面倒なので前回よりも短めに頑張ります。
まずは文章を短めにするために結論から書きましょう。
今回の結論は、
『読者への挑戦状』
です。この時点で小生の書く内容が理解できたならば、貴方はすでに小生の言うべきことを学んでいることでしょう。ぺきかんです。くどかんではありません。
と言っても『読者への挑戦状』が何なのか分からない方もいると思われるので、もう少し詳しく解説していきましょう。
『読者への挑戦状』というのはミステリー小説に使用される独自の要素です。
簡単に説明すると『ここから先は解答編ですよ』という目印です。
それと同時に『この時点までに得られる情報』から『その作品の謎を読者が(論理的に)推理できる』という状況になった作者からの宣言でもあります。いちおうは。細かい部分はカット。
つまり、結末を読んでいないにも関わらず、読者が結末を予測することができるということです。読者はワトスンでありながらホームズでもあるわけです。
これが今回のテーマになります。
前回が『二度読み』ならば、今回は『先読み』です。
『完成した物語』からは様々な情報が得られます。
ですが、それは他者が描いた物語に過ぎません。
小説家というのは『自分で物語を描く人種』です。
ので、他人の物語を分析し続けても、なかなか小説家にはなれません。
そこでもう少しステップアップしましょう。
方法は簡単です。
まず小説を『半分』ぐらい読みます。
その後、小説を閉じます。
そして、その先の展開を『自分』で考えてください。
『そんなのできないよー』
と嘆く方もいるかもしれませんが、これが出来ないならそもそも1から物語を作ることなぞ不可能です。
『登場人物はすでにいる』
『世界観も説明されている』
『伏線もある程度張られている』
物語を描くための準備は整えられています。
だから、考えましょう。
『自分ならばこの物語をどう完成させるのか』
前回よりも難易度は高いです。
ですが、1から作品を作るよりは簡単です。
ある程度先の展開を考えたら続きを読みましょう。
それが自分の考えていた通りなら良し。
それが自分の考えていたものと違うなら更に考える。
『作者と自分のどちらの展開の方が面白かっただろうか』
作者の方が面白いと感じたならば、それは貴方が未熟ということです。
自分の方が面白いと感じたならば、その考えは自分の中に保存しましょう。
基本的にはこれの『繰り返し』です。
ここで重要なのは、
『自分ならばどうするのか?』
ということを常に考える続けることです。
それを積み重ねていくことによって、
『自分ならばこうする』
という『自分なりの物語の作り方』が出来ていくことでしょう。
中にはそれが『作風』と呼ばれるものへと昇格していく方もいると思います。
ある程度慣れてきたらば、更に少ない情報から物語を考えてみましょう。例えば『あらすじ』とか『キャラクター紹介』とか『世界観』だけを読んで、どんな物語になるだろうか想像するというのも効果的です。
これらの方法は『アニメ』や『漫画』などでも使用できます。というより、そちらの方が一般的ですね。小説は『一冊完結型』が多いので、あまり先の展開を予測するというのはやらないことが多いです。
小生が『Fate/EXTRA Last Encore』の第一話でやったのが今回の内容です。
与えられた情報から先の展開を読んでいるわけです。
最近ではネットでの情報交換も進んでいるので、『読者の先読み』もかなりの精度になっています。むしろ『読まれない作品』を作る方が難しいかなーと。
まあ、あまりこの『先読み』をやり過ぎると『驚く楽しみ』とかが無くなる可能性もあるので、ほどほどにしましょう。作者様もあまり気にしないで、『読者の期待』
に答えることも重要です。『王道』は読まれても面白いわけですヨ。
ちなみにこの『先読み』を発展させると、『些細な情報から物語を作ること』も可能になります。その話はまた別の機会にしましょう。
今回は軽めにやりましたが、普段からやっている人はやっていることなので、内容的には分かり易いかなーと思います。
ただある程度『物語』というものに慣れていないと、そもそも伏線などから先を読むことは難しいので、難易度的には高めになります。慣れているとちょっとした伏線でも先の展開が分かるようになります。良くも悪くも。
あー長くなりそうなので止めます(笑)
物語というのは『自由』ですが、伏線を張った時点でその自由は制限されるということです。様々な理由によって。終わり。
<上級編もあるかもねー>
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