レビューという名の人

 小生、レビューが増えてきて、それを受ける側とは怖いものだと知る。

 影が見えない読者も恐怖だが、ひょっこりと姿を見せる読者も恐怖である。

 

 もはや、『作者としてどうなのかなぁー』という意見だが、いやはや、どんな形であれ、人の意見を聞いたうえで次の文章を書くというのは、怖い行為である。


 例えば、『面白い』と感想をくれた人が、次のエピソードでは、そのレビューを無言で消し去るかもしれない。


 例えば、『文章上手いですね』と褒めてくれた人が、次の話を読んで、無言でその評価を取り消すかもしれない。


 そして、それは言葉だけではない。

 PVを見れば、読者の動向がある程度理解できてしまうこのシステム。

 たくさんの人が読んでいたはずなのに、気付いたときには、更新しても0という数字を拝む日々が続くかもしれない。

 

 ネット小説は読者の反応が見え易いと言うが、それはとてもダイレクトだ。間に緩衝材となる編集者などいない。作者が読者のことを完全に無視してしまえば、それはすぐに評価に繋がる。


だが、逆に読者の方ばかり見ていると、今まで保っていた作者という形を失ってしまう恐れもあるだろう。


 まったく、創作というのは恐怖である。


 小生が他人の作品にあまり口を出さないのも、このためである。

 基礎的な技術は指摘できるかもしれない。だが、物語の展開を指摘しようにも、自分の中にある『好き嫌い』という感情を制御することは難しい。

 他人の物語を自分好みに染めようとしてしまうのだ。


 ある人物を物語的には殺さなければならないのに、読者がそれを認めてくれない。そんな感じのいざこざは、小生何度か耳にしたことがある。


 殺せば物語の完成度が上がり、殺さなければ一部の読者が喜ぶ。

 どっちを取るかは作者の自由だが、難しい問題でござろう。

 

 小生、今のところ『殺さないでー』と言われるような作品を書いていないので、一度は書いてみたいですね(切実)


 話は変わって、(逆)ハーレム系ラブコメ漫画の最後は、自分で選べるようにして欲しいです。

 小生、応援してるキャラが敗れ去るのを何度も見て、ハートブレイクです。


『もう決着を、つけなくて、いいので、読者に、妄想の、余地を、下さい』


 そして、読者の妄想に任せておいて、後から『実は』というのも止めてください。某ゲームをそれのせいで再プレイできなくなりました。


 かなり真面目な小生の要求です。


<仮面>


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る