現実を味方にする力 ~『赤毛のアン』を読んで~

こんばんは、埴輪です!


8月の初日、関東地方も梅雨明けを迎えました!


夏の日差しのお陰で洗濯物もガンガン乾き、珍しく2回も洗濯機を回してしまいましたよ!


先月、思い切って洗濯機を新調して良かったと、改めて思いました!(給付金万歳!)


──それはそれとして。


先日、ラジオで紹介されていたモンゴメリの『赤毛のアン』が気になり、図書館で借りて読んでみたところ、笑いあり、涙ありで、本当に面白かったです!(電車で読んでいる時に、笑顔になったり、泣きそうになったりしていたので、マスク生活に救われた感もありました……!)


もちろん、『赤毛のアン』という作品の存在は知っていましたが、実際に読んだことはなかったので──世の中、いかにそうした作品の多いことよ──、生きている間に読むことができて良かったと、心から思います!(人生で読める本の冊数には、限りがありますからね……!)


また、訳者である松本まつもと侑子ゆうこさんによる詳細なノート(謎とき)のお陰で、より深く作品を楽しむことができましたので、まだ『赤毛のアン』を読んだことがない方も、『赤毛のアン』が大好きな方も、ぜひ文春文庫の『赤毛のアン』(巻末訳注付)をお読み頂ければと思います!


──でもって。


私が特に印象に残ったのは、主人公であるアン・シャーリーが持っている、どんな現実に直面しても、それを味方にしてしまえる想像力のたくましさです!


それは単なる現実逃避ではなく、処世術とでも言いますか、生きていく上での不都合や不条理をおぎない、また、受け入れるためのオブラートであり、決して変えることのできない現実に、自分がどう立ち向かっていくかという哲学であり、生きていくために必要な力だと思います。


アンは成長と共に、想像力だけでなく知識と経験によって現実と立ち向かえるようになりますが、それはかえって、知識も経験もない幼い子供が、現実に立ち向かうことができる唯一無二の力こそ想像力であるということを、教えてくれているようにも感じました。


……物語の終盤、アンは曲がり角に差し掛かります。


そこでアンが歩むと決めた道は想像力の結実であり──想像することは、考えることでもある──、その「現実を味方にする力」は、現代社会にも通じるものではないかと思います!


──そして。


訳者の後書きによると、『赤毛のアン』は出版社に原稿を送るも不採用で返却されるということが4社も続き、出版社によっては、酷評の手紙すら添えられていたそうです。


ただ、それでも読み返したら面白いと思い直し、また別の出版社に送ったところ、『赤毛のアン』出版と、続編の執筆が決まったということです。


昔と今では大きく状況は異なると思いますし、国すらも異なりますが、それでも、自分では面白いと思っている作品が鳴かず飛ばずな私としては、大きな励みにもなりました!


私の作品が出版社の方の目に留まり、出版が決まる……そんな想像が現実となるよう、これからも自信作の公開を継続しつつ、新作の執筆も続けていきたいと思います!


──最後に。


『赤毛のアン』を読んだことを母に話したところ、母が『赤毛のアン』を好きだということが判明し、その内容についても言葉を交わしましたが、こうやって世代を越えて語り合える作品の偉大さを実感すると共に、改めて、生きている間に読むことができて良かったなと思います!

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