小説もサッカーも同じエンターテインメント

おはようございます、埴輪です!


先日、ワールドカップで決勝トーナメント進出を決めた日本代表。

ポーランド戦の戦い方には賛否両論ありますが、それをベンチで見守ったMF本田ほんだ圭佑けいすけ選手のコメントを拝見し、小説もサッカーも同じエンターテインメント(娯楽)であり、だからこそ、同じ問題を抱えているんだなぁと痛感した次第です!


そこで今回は、本田圭佑選手のコメントを以下にご紹介したいと思います!



「サッカーってエンターテインメントでしょ。そういう意味では、結果主義じゃダメなんですよ。って僕はずっと思っているんです。本当はダメなんです。本当は良いサッカーしてナンボなんです、サッカーは」


「でも結果を出さないと、誰も俺の発言聞いてくれないから、俺は結果だけを追い求めているんです。面白いサッカーを見たくてブーイングを送っていたファンには申し訳ないと思う。でも勝たないと、次に進まないと、良いサッカーをしてファンを喜ばせることもできない。そういう意味では理解して欲しいなと思います」


※上記のコメントは、Livedoore NEWSからの転載となりますが、記事によってコメントの内容に細かい差異があったため、私の方で再編集させて頂いております。そのため、本来のコメントと全く同一ではないということを、ご了承ください。



……いかがだったでしょうか?


このコメントの「サッカー」を「小説」と読み替えたとしても、その意味合いは十分に通用するのではないでしょうか?


いや、小説だけでなく、映画、アニメ、ゲーム……あらゆるエンターテインメント

が、このコメントに集約されているように私は感じました。


ファンはもちろん、エンターテインメントの作り手が求めているのも「面白い作品」だと思いますが、結果を出さないと……個人ではなく、世間という見えざる力が認めないと、それがファンに届くこともないという現実は、何とも皮肉な話です。


この問題の根底にあるのは、エンターテインメントの規模が大きくなればなるほど、莫大な利益が生まれるからであり、それによって、作品に面白さよりも利益を求める人が増えれば増えるほど……個人ではなく、世間を相手にするようになればなるほど、結果を出さざるを得なくなっているのではないかと思います。


ただ、世間が認めるのは最大公約数的価値観……「勝利」や「売れる」といった分かりやすいものに集約し、個人の価値観が淘汰されるのが常です。


それでも、作り手という個人とファンという個人、双方の個人が「面白い作品」を追求し、支え合うような関係性を重視していけば、必ずや、世間の価値観も変わっていくはずだと思いますし、変わっていって欲しいと切に願います!


最後に蛇足ではありますが、本田圭佑選手のコメントにある「サッカー」を「小説」と読み替え、アレンジしたものを掲載させて頂きます!



「小説ってエンターテインメントでしょ。そういう意味では、売れるだけじゃダメなんですよ。って僕はずっと思っているんです。本当はダメなんです。本当は良い物語を書いてナンボなんです、小説は」


「でも売れないと、誰も俺の作品を読んでくれないから、俺は売れることだけを追い求めているんです。面白い物語を見たくてブーイングを送っていたファンには申し訳ないと思う。でも売れないと、生活費を稼がないと、良い物語を書いてファンを喜ばせることもできない。そういう意味では理解して欲しいなと思います」



……このコメントからにじみでるような、違和感や理不尽さ。

それが今のエンターテインメントが抱えている、大きな歪みだと私は思います。

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