12日目 ~エイプリルフールについて思うこと~
こんにちは、埴輪です!
今日は4月1日、エイプリルフールですね!
……今日の近況ノートは、エイプリルフールを楽しんでいる方には水を差す内容となっておりますので、どうかご注意くださいませ!
では、始めますっ!
正直、私はこのエイプリルフールという行事が苦手です!
私は自分で嘘をつくのも、誰かに嘘をつかれるもの好きではないからです!
とはいえ、苦手だ、好きではないと言っていても始まらないので、なぜそう思うのかを考えてみた結果、一つの結論に辿り着きました!
それは、誰かが口にした、もしくは何らかの形で発表した「嘘」は、その時点で「嘘」ではなくなってしまうからです!
……何を言っているんだ? と思われそうなので、ご説明させて頂きます!
嘘は「事実ではない」ということで、本来はこの世に存在しないものを指します。
ところが、それを誰かが口にして、さらにその嘘をもっともらしくするための工夫が凝らされた結果、そこには「嘘という事実」が生まれることになります。
これにより、多くの人が嘘を共有することができるようになり、それはもう、そこに存在していると言っても過言ではありません。
だからこそ、「嘘を信じる」という状況が生まれるのだろうと思います。
そして、事実となってしまった嘘は、「嘘でした!」「今日はエイプリールフールです!」……という言葉だけで、全てなかったことにはできないと思うのです。
私は提示された情報をまずは全て受け入れるようにしています。
その上で、その扱い方を検討するわけですが、この場合、嘘の情報もまずは受け入れることになります。
そのため、困ったことが起きたという嘘をつかれた時は心配になってしまいますし、魅力的な商品が発表されたという嘘をつかれた時は嬉しく思ってしまいます。
……それが後に嘘だと思っても、そのときに感じた思いは本物です。
困ったことが起きたということが嘘ならそれは何よりですが……もやもやとした気持ちは残り、それは嘘をつかれなければ抱くことがなかったはずです。
……どうしてここまでややこしく考えてしまうかと言えば、私が作家であることと無縁ではないと思います。
なぜなら、私が頭を捻りながら書き進めている小説は、完全な嘘だからです。
ただ上記の通り、それが嘘であっても読者が読んでくれれば事実になりますし、それを読むことで感じた思いは、紛れもなく本物です。
だからこそ、全身全霊で嘘をついているわけですが、例えそれが面白くないという評価であっても、「嘘でした!」となかったことにすることはできません。
そんなことができてしまうようでは、また、そうしてしまえば良いという心構えでは、決して人の心を動かす作品を書くことはできないからです。
エイプリルフールは嘘で遊ぶ行事だと思いますが、嘘は遊び半分で扱って良いものではない……そんな思いが、私のエイプリルフールに対するネガティブな考えの根底にあるのかもしれません。
また、嘘の中には願望も多分に含まれているのではないかと、私は思います。
それがどんなものであれ、思いつき、言葉にしようした以上、そこに何らかの力を感じていることは間違いありません。(これなら騙せる! というものも含めて)
その一方で、それを嘘にしないで、本気で目指せば辿り着けるのではないかというものもあり、それを嘘と言い切ってしまうという姿勢は、ある意味、自分の夢を諦めようとする心の働きなのではないかと思います。
実際、近年はエイプリルフールと装って、実は……ということもよくあります。
これは何だか、自分が本当にやりたいことなのに、それを公言するのが憚れるから、嘘という逃げ道を残しているようにも見えて、卑怯にも思えます。
――きっと。
毎日がエイプリルフールならいいのだと思います。
そうすれば、みんなあれやこれやと面白いことを考えると思います。
こんな嘘をつけば騙せるのではないか、楽しんでもらえるのではないか。
人を傷つけるものでなければ、嘘はきっと楽しいことだと思います。
でも、それが本当に嘘になってしまうと……後には、空しさしか残りません。
だから、その嘘を本当にするために努力する……それは夢を追うことと、そう違いはないのかもしれません。
……色々書いてしまいましたが、私はきっとこう思っているのだと思います。
その嘘が、本当であったらいいのにと。
楽しい嘘って、嘘で終わらせるには余りにも惜しいですからね!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます