三べん回る
「一日は二十四時間やろ?」
「ああ」
「針の回る時計は、それを二十四等分やなくて、十二等分にしとる」
「せやな。二回回しや。午前と午後」
「なんでや? 素直に二十四等分でええやんか」
「二十四等分やと、細かすぎて針の変化が見にくいやろ」
「ほか。ほんならもっと荒くしてもええねんな。八等分とか」
「一日に三べん回すんか? そらあかんわ」
「なんでや?」
「ワンて言いたくなるやろが」
【おしまい】
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