天界3
では、アクシーさんの役割は偵察になりますね。
「アクシーさんは天界の状態を見てきてもらいたいんですけど、大丈夫ですか?」
「うーん、前に行ったときはすっごい大きい図書館にリベルが一人だけだったと思うけど、そことは違う場所に囚われてるんでしょう?」
図書館?城じゃなくて?
いや、確かリベルは書物の神だと言っていた。てことはその図書館こそがリベルの城ってことですね。
「いえ、そこに囚われているとみて間違いないです、別にリベルは誘拐されたわけじゃないので、かつて、自分が住んでいたそこにいるはずです」
まだ説明していなかったので、今まで何があったのかを大まかに説明する。
「出発前に殺そうとしたらリベルに気絶させられた?それはもう、暗に「天界には関わるな」って言ってるようなものじゃないの。何で諦めないわけ?私としては諦めてもらう方が困っちゃうんだけど」
「私のプライドの問題ですよ、絶対殺すって宣言したのに、逃げられちゃったらムカつくじゃないですか」
「ムカつくねぇ、あんたの表情からはそんな感じ全然しないけど」
さて、なんのことやら。
「で、肝心のリベルは天界に関わるなって言ってるような物なのに、私がノコノコ偵察に行っても大丈夫なの?」
「これ使ってください」そう言って取り出すのは「身隠しの羽衣」。以前使った「ミラージュマント」とは違い、姿が透明になるのではなく、完全に他者の認識の外になるという道具なので、最初から認識されていない限り見つかることは絶対にないらしいです。
「これなら大丈夫そうね」
目の前で試しに身隠しの羽衣を纏ったり脱いだりを繰り返すアクシーさんは背景と同化したり現れたりを繰り返す。そこにいることを知っていても見失いかねないのでこれは見つかりっこないですね。
これで天界の情報も逐一入ってきますし、リベルを殺すための天界侵攻もやりやすくなるってもんです。
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