想いは氷雪のはてに あとがき・短編集
想いは氷雪のはてに あとがき
第二部『想いは氷雪のはてに』をここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。
本来はロールプレイングゲームで言うところの「リィルが仲間になった!」という場面を書きたくて、この第二部を用意しました。
当初は第二部、としていいのかと思うほどに短く終わる予定でした。
思いの外、あまり力を入れる予定のなかった優香とリィルの出会いや洋介合流後の彼とリィルの会話などが楽しくなってしまって、あれよあれよと言う間に第一部と同じくらいの話数になってしまいました。
そのせいで、ロォルの出番が異様に少ない感じになりましたけどね。仕方ない。
ロォル「わたし、結局ようすけさんに怪我させるは、おにぃちゃんを撃ち続けるは、ろくな出番じゃなかったんですけど!」
それは再登場の時に埋め合わせします。
ロォル「きっとですよっ。ようすけさんとの甘い話を希望します」
それは(僕が書ける自信ないから)却下。
どうしても、頭の中でロォルの抗議が聞こえてきてどうしようもなかったので、中断しました。
続けます。
さて、第二部がここまで膨らんでしまうと、第一部を気合い入れて書き直さなければいけませんね。
「何か展開が急すぎる、もっとこの場面をゆっくり読んでいたかった」という批評をいただいたこともありますし、自分も洋介、優香やカーラについて「これ第一部で書いておけばよかったんじゃないか」と思うことも増えてきましたので。
必ず、機会を作って書き直したいです。
これだけ当初の予定よりも長く、そして時間的には早く第二部を書ききることができたのも、基本、継続して書ききることが難しかった過去の自分、今も、あまり変わっていませんが、そんな自分を鼓舞してくださった皆様のおかげです。
コンテストの読者選考突破、なんてものは、仲間内で見せあっていた時や、小説投稿サイトの存在を知って登録をしたものの、投稿した日にも閲覧数が微動だにしないなんて時期を考えたら夢のようです。
ありがとうございます。
何度も言いますけれど、反応をいただけるのが嬉しくて、モチベーションを保ったままいられるのは本当に皆様のおかげです。
お礼ばっかりではあれなので、今回のお話についてネタバレ含めて話をさせていただければと思います。
まずはリィルとロォルについて。
考えついたのはかなり昔のお話です。その頃は第一部ですら書ききる自信がなかったのを思い出します。
もともと、自創作のキャラクターに「水妖精」という水棲生物に擬態する妖精族がいました。そこから設定を流用したのが、この二人です。
そこに、読んでいただいた方で思い当たった方もいるかもしれませんがスコットランドの伝承妖精、セルキーが混ざってできあがりました。
セルキー (スコットランド語: selkie, selchie, silkie 「あざらし」)またはセルキー族(selkie fowk)は、スコットランド、特にオークニー諸島やシェトランド諸島の民間伝承に語られる、あざらしから人間の姿に変身する神話上の種族。
ふだんは海中で生活しているが、陸にあがるときは「あざらしの皮」を脱いで人間と化すると言われている。
脱衣した皮を島民が盗み、海に戻れなく困っている女性を強いて妻とする「白鳥乙女の伝説」型(羽衣伝説型)の異類婚姻譚が多い。また男のセルキーを愛人とした女性の古謡(バラッド)や噂話も記録されている。
「あざらし女」の伝承はアイスランドやフェロー諸島にも顕在し、アイルランドにも若干の例がみられる。
(「セルキー」「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より引用 2019年2月14日 (木) 01:51 URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%BC)
色々と考えている間に別物になりましたけどね。
なにせ、作中では(実は)はっきり言ってませんがリィルとロォルは化身した後の姿は『ペンギン』ですし。
そんなスタートでリィル達のキャラクターづくりをしている最中、実はずっと自分の頭の中にあったものがあります。
幼い頃、子ども向けのアニメ映画を見て、色々と考え込まされた絶滅動物のお話です。
今回、どうしても、リィル達というキャラクターにその思いを入れたくて、それが第二部の根幹になりました。
さっき、(実は)はっきりとペンギンと言ってない、と言ったのも元ネタがペンギンではないからです。
でも、リィル達はペンギンでいいですよ。
僕らの世界と、彼等の世界は違いますし。あくまでも、参考程度です。
リィルに語らせた「自分は仲間を助けられなかった」という後悔と、「新しい仲間は必ず護る」という決意。
それは、小さな頃の自分が映画を見終わった時に思ったことだったりします。
大人になって、今、何か行動をしているのかと言われればしていないので、僕は偽善者ですけどね。
それでも忘れさえしなければ、何もできていない自分への戒めも含めて、小さな頃に考えたことは、ずっと覚えておこうと思っています。
湿っぽくなりました。
リィル達のお話はまだこれから続きます。
それでも、一旦は彼等を休ませてください。
最後に、もう一度。
ここまで書ききれたのは、コメントを残してくださった皆様のおかげです。ありがとうございます。
これからも、どうかよろしくおねがいします。
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