第四話

【溶けてからの13年後〜涙探偵〜】

 あの人は涙を流さなかった。大好きな女の子ともう会えないはずなのに、だ。手紙の裏にあの人が書いた、「待ってて、生まれ変わるから。」っていうのが関係しているのか。

生まれ変わり…。

〜翌日〜

 ショッピングモールの外。アイスクリームを食べる家族がいる。パラソル付きのプラスチックの机の上にパソコンを載せ、花の柄のついた椅子に座る。

ヒロキという人の家は私の家だった。

いろんなデータをノートパソコンの自作のソフトに入れて、出た検索結果の住所が、私の家だった。父が母と結婚してから買い取った家で、確か築35年くらいだったはずだ。さほど大きな家ではなかったが、3人で住むには丁度良い大きさだった。

たまたまなのか、本当に生まれ変わりなのか。

暗い空に合った、生暖かい風が背中を撫でる。

「すまない。ここに行きたいんだが。」

話しかけられた。

金髪の、でもクールな雰囲気のする男だ。赤い服がとてもよく似合っている。

「ここですか。あ、私も近くに行くんでご一緒しても?」

赤服男は何か考えている様だ。そりゃ、勿論知らない男同士で行動するのは余り良い様には思えないが、そんな軽い感じでは無かった。

「わかった。ただ、暗闇にだけは気を付けろ。」

「は、はい。」

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とけるまでの一週間 幻典 尋貴 @Fool_Crab_Club

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幻典 尋貴《げんでん ひろたか》といいます。 どうぞよろしく。 たまに、レビューもします。 自分の作品への改善点などは以下へ。 【Twitter】 https://twitter.com/fool…もっと見る

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