No.33【探険】

男「そもそも、ここは何の廃墟なんだ?」


少女「さぁ、何かしらの会社とかじゃないですか?外観は会社っぽいですよ」


男「しかしここは保健室っぽいし意外と学校かもしれん」


少女「……この上の階に続く階段はあるんですけど、廃墟の奥ってなんだか心霊的な怖さがあって今まで上がったことがないんですよねぇ。この階層はここと……あと靴箱か荷物入れかよくわからないロッカーの置いてある空間くらいしかろくにありませんし」


男「そのロッカーは入り口辺りにあったな。あとさっき通ってきたときに渡り廊下が見えたが、まだ建物はあっちにも続いてるんだよな?」


少女「ええ、そうですね。中に入ったことはないですが外観を見る限りは同じような構造の建物のようです。……ただし渡り廊下の向こう側の扉は内側から鍵が閉められているらしく、開きませんでした」


男「なるほど、上を通って行くしかないのか」


少女「むむ。探検でもするおつもりですか?」


男「この建物が何なのか、突き止めてみないか?」


少女「……気にはなりますもんね。いいですよ。付き合います」


猫「ニャー」


男「こいつもついてくるってよ」


少女「男さんよりは頼もしいですね」


男「ねーよ」


猫「ニャー」

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