No.11~20

No.11【約束】

少女「そういえば男さん」


男「ん?」


少女「割りとびしょびしょですよね」


男「まぁな、傘持ってなかったから少し雨に当てられたし。荷物も濡らすわけにもいかなかったからな」


少女「ふむ……なるほどです。実はこの秘密基地、奥の部屋が私の主な利用スペースでしてね、タオルがあるんですよ」


男「もっと早く言え……と言いたいが結構びしょびしょだしタオルを借りるのは悪い気がするぞ?借りていいのか?」


少女「ええ、そのままだと風邪を引きますから」


男「あぁー……少し肌寒いからな、お言葉に甘えて、借りることにするよ」


少女「夏風邪ば馬鹿がひくらしいので気をつけてくださいね」


男「おう。気をつけるよ……待って?今俺のこと馬鹿って言った……?」


少女「タオル、洗って返しにきてくださいね」


男「えっ流すの?……まぁいいか。それ、俺が洗って返すよーって言うとこじゃねぇの?」


少女「返しに……またここに来てくださいね」


男「……あぁ」


少女「ふふっ、約束ですよ」

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