第126話 スターナとの初対面

全員が揃った後、俺達は転移の魔石を使って、王であるスターナという

ヤツの城に来ていた。

「あら~どうしたの?六魔全員が揃うなんて非常事態かしら~?」


フワフワした口調で答えるスターナ。王は王でも女王だった。

銀髪のロングヘアーで紫の瞳、両耳の少し上から角が生えていた。

「大きいですね……」

「デカいわね……」

「大きいである……」

三人が口を揃えてデカイという。確かに体は大きく、身長が2m近いか?

だが、それならラテニヴァの方がさらにデカイが……


「デカいには違いないか。」

同意したつもりだったが、

「勇者殿のエッチ……」

「ツギャも男の子だったのね~、安心したわ~。」

「あのくらいがいいのであろうか?」

何の話だ……


「あらあらまぁまぁ~、そっちの子はもしかして勇者ちゃん?」

少し遠くにいたが、走ってきて俺の姿をじろじろ見回す。気分は

良くない。


「なん――むぐっ!」

いきなり抱きつかれた。

「ようこそ、いらっしゃ~い。私が王女のスターナよ。」

そのまま自己紹介されるが返事ができない。身長差もあり、顔面が

ちょうど埋まったからだ。その、何だ……胸に……


「ぷはっ!離せ!」

「あら、どうしたの?苦しそうにして。」

力を入れてスターナを引き剥がしたが、

「妾の夫に何するのじゃ!」「夫!?勇者殿、結婚するんですか!?」

「え!本当に!?」「ヅギャ、結婚?するである?」「あらん、

おめでたいわねぇ。」「そうなの?あら~結婚式とかするのかしら~。」

周りが尋常じゃないほどやかましくなった。




「それで、今日はどういったご用件かしら~?」

あの後、やかましくなった場を鎮めて話し合いに持っていった。

「お前の事でだ。」

「ワタシ?何かあったかしら?」

不思議そうな顔をしてこっちを見てくる。


「お前が真面目に仕事やってるのはいいが、それの尻拭いをさせられるの

が面倒くさいんだそうだ。」

「?」

俺はレフィカに聞いてたことを話した。


「あ~、でもピクシーちゃん達のイタズラは止めないと外交問題に

なってたし、ラミアちゃん達もお腹減らしちゃって可哀想だったから。」

「限度があるって事だ。」

「でも~……」

「人の上に立つ意味を考えて、あまり軽率な行動はしないようにな。」

「そして王の座も降りてくださいね♪」

「おい。」

俺とスターナが話していたところにレフィカが割って入った。


「だってそうしたら手っ取り早いじゃない。」

「俺は説得すると言ったろ。」

「いいじゃない、別に……」

膨れるな、面倒くさい。


「ん~……でも、そうすると変わりに王になってくれる人がいないと

困らないかしら?」

「その役目はこちらで引き受けますわ。」

言われたスターナが周りを見渡し始める。



「レフィカちゃんは気に入らない人は殺しちゃうじゃない。」

「もちろん!」


「ラテニヴァちゃんは力比べで他の国に戦争仕掛けそうだし……」

「力こそ正義!」


「アッセムドゥは女の子を自分の周りに侍らせるだけでしょ?」

「ふご、ふごー(何かいけないのでしょうか?)」


「フレーグベルちゃんは何もしないと思うし……」

「他の人に任せる……眠い……」


「レブズちゃんは飲食店しか作らない。」

「美味しい料理の前には、世界のすべてが些細な事よん。」


「マノムちゃんは税金、バカスカ上げるでしょ?」

「妾、真実の愛に目覚めた。もうジュガ殿だけいれば何もいりませぬ。」

「やめてくれ、頼む。」



「ふぅ……適任者がいないのよね~……」

言われりゃそうだ。こいつらが王になったら国は滅びるな。

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