第125話 勢揃い

「じゃあ今回の分かった事について報告するわね。」

「あぁ。」

「まずマノムちゃんを大人数で殺そうとしてたヤツら。コイツらは

元々どこかの国で兵士なんかをやってた連中よ。

ただ実力はあるけど鼻つまみ者だったらしくて、国を追い出された

らしいの。

で、移住してきたらしいんだけど、今までは税も結構な額を

免除されてたのに、一般市民と同じになって給料が少なくなったのを、

領主のせいだって思ったらしく殺そうって思い至ったらしいわ。」

「……おい。」

「アタシのせいじゃないもの。というかそんな思考がぶっ飛んだ

連中だったから鼻つまみ者なんじゃないかしら?」

そうかもな。


「次に使用人を殺したヤツ。さっきのとは別口で暗殺ギルドのメンバー

だったわ。」

「暗殺ギルド?」

「そ。金で殺しを請け負うの。」

物騒だな。

「さすがに六魔を襲ってくるとは思わなかったけどね。まぁこの国には

例の法律があるからこそ成り立ってる組織よ。」

……本当にその法律どうしてくれよう?


「別口ってのは?」

「どうもマノムちゃんの暗殺計画を知って、それに合わせるように

依頼が出たらしいのよ。」

「依頼主は?」

「口を割らなくってわかんないのよね~。」

キナ臭い話だ。


「結局、今回はマノムに非はなかったのか?」

「う~ん、どうかしら?重税とまではいかないけど、搾り取れる

ところからはがっつり搾り取ってたしね。不満が生まれても

仕方ないかも。」

「そうか。」

「それよりさ……それどうなってんの?」

「俺に聞くな。」

マノムは俺の腕に腕を絡みつけ離れようとしない。


「白馬の王子様じゃからの。」

「?え、何って?」

「だから「うるさい、黙ってろ。」分かったのじゃ。」

俺の言う事に従い、黙るマノムに目を丸くするレフィカ。


「ズギャアちゃん、調教でもしたの?」

「するか、そんなもん。」

マノムには税を通常レベルに落とせと忠告したら、すんなりと

受け入れられた。

報告の残りは使用人達の事についてなどだったので、次の話題に。


「マノム、王の説得は協力してくれるのか?」

「もちろんじゃ!夫の頼みとあらば手伝おうぞ。」

オット……夫?


「何を言ってるんだお前?」

「妾は妻になると申しておるのじゃ。」

「断る。」

「何故じゃ!?」

「むしろ結婚しなければいけない理由があるなら教えて

欲しいくらいだ。」

「惚れたのじゃ。」

「……勘弁してくれ。」

どうしてこうなった……


精神的にも疲れてきたので、一緒に眠るとほざいてるマノムの腕を

強制的に振りほどいて、割り当てられた部屋で眠りについた。



「勇者殿、おはようございます!」

うるせぇ……

翌日、脳筋に起こされた俺は色々と準備を済ませてから、最初に王の座を

下ろすだのを聞いた部屋に入る。


「おはようなのじゃ。」

「……あぁ。」

擦り寄ってこようとするマノムの頭を押さえつけて、集まってるヤツらを

確認すると、脳筋、詐欺師、サーシャ、六魔が揃っていた。


「んじゃ、ついに下克上を開始しちゃいます!」

説得でいいだろ、説得で。

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