第113話 フレーグベルとの会話

城に来てあてがわれた部屋で休憩しているとドアがノックされた。

「誰だ。」

「失礼するね。」

フレーグベルが入ってきた。


「まだ、まともな状態なんだな。」

「用件だけ言ったら僕も小さい姿に戻るよ、面倒くさいし。

まずは奴隷商人一味だけど、牢番に賄賂を渡して出てきただけで他に

仲間がいたという訳じゃないらしい。」

「そうか。」

「大分、痛めつけたけど気が済んでないからね。この後は死んだ方がマシだって

いう目に合わせるけど、一緒にやる?」

「やめておく。」

よっぽど腹に据えかねてたらしいな。


「あとね、スターナ様を説得する話。手伝ってもいいよ。」

「今回の礼代わりか?」

「そうだよ。あの子を助けてもらっちゃった以上、お返しはしないと。」

案外、律儀なんだな。


「僕の話は終わったから自分の部屋に戻るね。」

「待て。」

「何?」

「俺も聞きたい事がある。」

「え……面倒くさい……やだ。」

この野郎……


「すぐ終わる。」

「ふぅ、しょうがないな。ちゃっちゃと質問して。」

「まずエルフとアルラウネ「あの四人は僕が責任持って元の場所に戻すよ。次。」……」

……我慢だ我慢。


「この国の法律だと「奴隷を好きなようにしても問題ないってなるけど、さすがに

国家間で取り決められた法を破ったら重罪だよ。次。」」

右拳に力が入る。


「お前は何で奴隷「僕は妾の子だからね。周りは父親が凄い人だったと思ってる

けど、そんな事はない。母さんは奴隷として買われたはずなのに無理やり僕を

生まされたんだ。

んで、僕だけ自分の城に置いて母さんをもう一度、奴隷の身に落とした。

見つけた時には亡くなってしまった後だったよ。だから同じようなヤツが嫌い。

できるなら奴隷の子も助けてあげたい。以上、次。」……次で最後だ。」

「うん、だから早く。」

「一発殴らせろ。」

「へ?」


ドゴォ!


「いっっったぁ!何すんの、頭が割れるかと思ったよ!?」

「会話を終わらせたいあまりに先読みして邪魔するな、腹が立つ。」

「でも聞きたい事、間違ってなかったでしょ?」

「まぁな。」

「それならいいじゃん。」

いいじゃんじゃねぇよ。喋ったら喋ったでムカつく性格してやがる。


「もういい?戻るね。」

「はぁ……さっさと出て行け。」

「じゃあね。」

フレーグベルがいなくなった。


「それにしても……」

アイツも家族が嫌いなのか。だが母親は大切に思ってるみたいだ。

なかなか重い話をさらっと言うあたり、気にしてないのか吹っ切れたのか……

案外、心は強いんだな。


次の日の朝、

「おはようございます!」

「おはよ~。」

「おはようである。」

三人と顔を合わせたので食事を済ませて、荷物をまとめた後に、

城を出てどうするかを話し合った。


「今回はレフィカ様のところに戻る必要ありますか?」

「こちらからの報告は後でまとめてでいいと思うが、次の六魔の情報が

聞けなくなるな。」

「行けばわかるんじゃない?」

「ジュガアがいればどうにかなりそうな気がするである。」

過大評価されても困るが。


結局は他の三人が特に戻らなくてもいいんじゃないか?と言ってきたので

さっさと次の六魔に会いに行く事にした。

そこら辺を歩いてるメイドに声をかけて、魔石を持ってきてもらい、

出発しようとすると、


「待って!」

エルフとアルラウネとメイドがこっちに駆け足で向かってくる。

「お礼ぐらい言わせなさいよ。」

「タスケテクレテ アリガト」

「ご迷惑をおかけしました。」

三人とも頭を下げて礼を言う。


「大した事じゃない。」

「そんな訳ないじゃない。あのままだったら私達、生きて帰れたかも分からないもの。

お礼言うぐらい素直に受け取ってよ。」

詐欺師が飛んできて肩に乗った。


「ドュガア、何恥ずかしがってるのよ。んふふ~可愛いわね~うりうり~。」

頬をつねってくる。




「ウギャアァオオオォォォォォ!眼がぁ!鼻がぁ!口がぁ!全部痛いぃ!!

水ぅ!誰か私に水を~~~!!」


サーシャに奴隷商人の仲間に使うはずだった薬を貰って、詐欺師に使った。

使い方は粉を相手にかけるだけで、元の世界の唐辛子スプレーみたいな物

らしいが、効果はバツグンだ。


「あれ大丈夫なの……?」

「まぁ多分。」

「マッカッカ イタソウ」

「一時的なものだから水で洗って十分もしないうちに治るである。」

「では水をお持ちしますね。」

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