ともくんのおともだち

作者 南 伽耶子

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★★★ Excellent!!!

読んでいて真っ先に思ったのは「なるほどなぁ、盲点だったわ」です。
国の指定難病認定されている病に苦しむ「ともくん」とその周囲の物語なんですが、それを語る視点の持ち主は何と病院備え付けのテレビ。

そうだよな、あるよなテレビ、必ず。
このテレビの立ち位置がまた絶妙にやるせない。
声をかけることもできない、愚痴を聞いてやることもできない、ただともくんが苦しんだり、体調がいい時は笑ったり、ぼうっとしているのを眺めるしかできない。ちょくちょく出てくる「私はテレビ」という言葉が、出てくるタイミングによって毎回印象が変わるのが特徴的でした。

心情描写がとても丁寧な作者さんだと思います。
童話や絵本にしてもよさそうな、優しく深い内容でした。