第77話 入学式
今年の入学式は寒かった!
朝、起きたら雪が降って少し積もっていましてたまげました。
標高が高い場所に住んでいますもので、もともと寒さが厳しいところなのですが。
もう他の場所では散りかけている桜も、私の実家の近くではこれからつぼみが開き始めるところ、というようなところでして。
息子の入学式にはちょうど桜が見頃でいいかなあ、となどと思っておりましたら。
冬に逆戻り! 二、三日前は暑いぐらいだったのに。
雪の降る桜の木の下で上を見上げるランドセル姿の新一年生、なんて趣深い写真がとれるんじゃない、と母が言いましたが寒さのあまりそんな写真を撮る気にはなれず。
スーツの上にずっとダウンのコートを着たまま、入学式に出席しました。
だって寒かったんですもの! 冷やしちゃいけないと思ったし。
小学校の先生が急遽、ストーブを一つ体育館に出してくれましたが、なかなかに室温は厳しかったです。
先生方も、雪まで降るなんて驚かれたでしょうね。
ブレザー、半ズボンの制服姿の息子も寒かった、と言っていました。
あ、私の生まれた地域のいくつかの小学校は公立ですが昔から制服です。小学校は制服の学校の方が珍しい、なんて思ってもみませんでした。
制服の方が貧富の差が出なくていいんじゃないかなあ。ラクですし、私服の学校に六年間通わせるのと比べますとかなり服代が浮きますよ。
下船した主人も入学式の前日の夜に帰ってきまして(ほんまにギリギリやな!)両親二人で出席しました。
制服、制帽をかぶった息子。なんだか賢そうにみえます。
緊張して? ふにゃふにゃと身体を傾けた姿勢のまま歩いて体育館に入場してきた息子をみて笑ってしまいました。
新一年生総勢、15人。
少なっ!
田舎なもので私が小学生の時でも生徒数が少ない一学年一クラスの学校でしたが、私のときには息子のクラスの倍は人数がいましたけどね。
少子化? いえいえ、私を含め、この地域のママさんたちは子供は三人以上持つのが基本。そんなことはない。
私と同年代の子は、都会に出てそこで生活をして帰ってこないからなんですね。子供を産む年代の若者は京都や大阪に行っちゃった。あとは、そのご両親がとりのこされて住んでいるだけです。ベッドタウン的だった集合住宅地も、いまや、空き家だらけ。過疎化、ですね。
それでも息子の通う小学校はまだ一番生徒数が多い地域の学校。
残りの近隣地域の三つの小学校なんて、新入生、総勢四人、とかですから。
さみしいなあ。ものすごくお互いの関係が濃密になるだろうけど、ケンカしたら終わり、というか。
統合しようという話が出てまして、スクールバスを出したりだとか問題はいろいろあるかもしれませんが早くそうしちゃったほうがいいのではないかと思います。それぞれの学校の維持費とかが、統合すれば浮きますでしょうし。
保育所はね、早々に四つの地域が統合しちゃったんですよ。(息子の通っていた保育園)
それなのに、小学校に行けばいったん四つに別れ、再び中学校でまたみんなと会う、なんて。
息子と特に仲の良かったお友達とは小学校で離ればなれになってしまったので残念です。
入学式のあと、主人と話しましたが。
主人の通っていた小学校は一学年五クラス。一学年、180人程だったとか。
そんなにおったらみんなの名前覚えられへんままで終わるやろ?
と聞いてみたのですが。
いや、一年後にはそれが同学年全部、覚えるんだよ。
との返事。
そんなものなんですかね?
私、高校のときの同級生の名前なんてクラスの人しか覚えられなかったけどなあ。
そういえば、中学までクラス替えもなくほとんど見知った人ばかりに囲まれて育った私は。
高校に行って、まったくいままで知らない人と交流することになり、ものすごく緊張しましたね。
人数が少ない学校で育つと、そういう弊害がありますね。
入学式が終わり、一息ついて校門を出たとき。校門のそばに二宮金次郎さんがいました。
懐かしい。一気に、小学校時代の思い出がよみがえりました。
懐かしいついでに学校の七不思議のひとつも思い出しました。
二宮金次郎さんの本の上に、エロ本をおいておくと。
夜中にお礼の品を持ってきてくれる。
(かさこじぞう的な)
あはは。
懐かしい。
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