第69話 源氏名
長男が突然、言いました。
「おかあさん、大人になったら違う名前つけられるってホンマ?」
それは、源氏名のことでしょうか。息子よ。
「なに、誰かに聞いたん?」
「〇〇君から。大人になったら二つ、名前つけられるんやって」
「せやなあ。ペンネーム、とか。仕事で使う名前と本当の名前と二つ持ってはる人いるなあ」
「☆☆も、大きくなったらもうひとつ名前つけたい」
息子は言いました。
「なんで。自分の名前、いらんの?」
ちなみに息子の名前は(ジャイ子も)超、昭和のかほり漂う名前です。
「ちがう。二つ、名前欲しいねん」
「どんな名前つけたいの?」
息子は恥ずかしそうに口ごもって言いました。
「……ひ、ひかる」
ホンマに源氏名やな!
ウルトラマンギンガにただ今ハマっている息子。その影響のようです。
「……うん。大人になったら仕事で使ったら」
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昨今のお子様のお名前。
キラキラネームとかDQNネームとか巷で話題ですが。本当に、聞きなれない名前が多い。
息子の通っている保育所のお友達も、私が子供のときと比べると一風変わった名前が多いような気がします。
横浜の保育所では、「れお君」が同級生に三人いました。そのときの流行かな。(漢字が微妙に違う)
保育所の名簿を見ていると、息子の名前がかえって新鮮に感じられます。
うわあ。これ先生、名前覚えるの大変。
先生泣かせの漢字の名前の子、いますよね。これ、なんでそんな読み方になるの? (名前はどんな漢字でも好きなように呼んでもいいのですけれども)ていう名前の子がもはやゴロゴロいる時代。
でも昔から変わった名前の人はいましたし。(森鴎外の子供さんとか)
未来には、今変わった名前だなあと感じる名前がそうでもなくなってくる日がやってきそうですね。
私が聞いた中で一番衝撃を受けたのは女の子の名前。
蝶を結ぶ、と書いて。
「蝶結」ちゃん。
これ、なんて読むと思います? (蝶々、潰れちゃう! なんておっしゃらずに)
正解は。
「蝶結(リボン)」ちゃん。
とんち問題みたいだな、と思いました。
今の流行にのって、自分の子供にちょっと変わった名前つけてみてもいいかな、とちらりと考えたことはありますが。
やはり昭和の雰囲気ばりばり感じる今の名前にしてよかったと思います。
長男もジャイ子も、漢字を見て一発でそれしか読めないな、という名前です。だれでも読める名前。
なおかつ、ニックネームがつけやすい呼びやすい名前でした。
これが本当に良かったな、と思うのです。
老若男女、だれからでも気楽に呼んでもらえる名前。(ミッキーとか、ミッチーとかそんな雰囲気に近いニックネームです)
名前は呼びやすくて、呼ばれて、ナンボ。だと私は思うのです。
お友達みんなから気やすく読んでもらえる長男、長女の様子を見て、ああ私、いい名前選んだな、と思います。
さて、三人目の子供の名前。
いかがいたしましょうか?
主人と話しておりますが、やっぱり生まれた顔を見てから決めよう、ということになりました。
一応候補は挙げときますけどね。(生まれた顔と名前が明らかに一致しない子、になってしまうのは避けたい)
今度の子も呼びやすい、誰でもそう読める漢字の名前の子にしようと思います。
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