桜の下にあの子とねむる【百合短編集】

作者 青嶺トウコ

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★★★ Excellent!!!

紹介文としたのは、作品中の印象に残ったフレーズです。

この作品は百合、つまり少女同士の恋愛を扱った短編集です。
様々な企画に出されたものもあり、テーマ設定自体、面白いものも多いです。(百人一首に基づいた掌編とか)

私が引用したのは「桜の季節の短編を募集します」という自主企画で出会った、「頬の上なら厚情のキス」という短編です。

高校卒業を迎える少女たちの淡い恋の話です。別段大きな事件が起こったりそういうわけじゃない、ありふれた日常がこんなにも愛おしく、胸を締め付けられるのか、と作者の表現力や観察力(目の付け所がとても面白い)に、「悲しいわけでも嬉しいわけでもないのに」泣けてしまったのです。

★★★ Excellent!!!

 できればこの物語は、どこか静かなところで読んでほしい。
 ページを繰る手は焦らずじっくりと。
 一語一語、ゆっくりと味わって。
 この物語に紡がれた言葉たちは、時間をかけて読むだけの価値がある、繊細で丁寧なもの。
 作者はこの言葉たちをどれだけの思いをこめて、大切に大切に綴っていたのだろうか。
 物語を読み切った後、ただしあせなため息しか出なかった。
 それぞれの短編に生きる彼女たちが、私にはいとおしくてたまらない。

 しあわせなひとときが過ごせました! ありがとう!


追記
 アイオライト、最後いいです! すごいグッと来ました!