第97話 トウタの奥の手
「くそ――――あいつら…どこに行きやがった!」
片目の治療を受けながらグレイスは指揮を執っていた。
失神していた少しの間に、黒騎士達のほとんどは手傷をおう羽目になり立て直しをせざるをえなくなった。
「奴隷市潰し」は見事に奴隷を解放した後、混乱に乗じて姿を忽然と消していた。
「ファック!ファック!あのクソガキ。アタシの片目を潰しやがって!」
目打ちを食らったグレイスの眼球は、傷ついて見えなくなっていた。戦っていた時は気にはならなかったが見えなくなってみて憎々しさが倍になった。
(目ぇくり抜いて犬の餌にしてやる!)
グレイスは怒り心頭で、目を潰したガキの肉でミートパテを作ることしか頭にない。
包帯で覆った姿も、痛々しかったが、それ以上に鎧と体自体がボロボロになりかけていて、思うように言うことを聞かない。
「まだ遠くにはいってねぇ!ケンタウロス2匹と賢狼族の女とガキを何としてもとらえろ!」
まだ戦いが終わってそう時間は立っていない。
街の中に居るはず。グレイスはふらつく体を持ち上げた。
「ぜってぇ、ミンチにしてやる」
彼女の残された目がぎらついていた。
2
「大丈夫?」
人ごみを避けながら、トウタ達はまだ街の中をゆっくりと進んでいた。
「平気よ」
並走で走る人馬二人は東門へとゆっくり近づいていた。
体力が落ちているせいもあって人馬族の出せるスピードではなかったがそれでも
トウタが走るよりは早い。
「大分楽になって来たわ。ありがとう」
トウタと皐月は背中に乗りながら、治療の術式を掛け続けている。
こんなことができるのは魔術師だけ。それも治療の術は高難度の部類に入る。
王国の魔術師である二人ならではの芸当と言えた。
「上手く行ったみたい」
そのころ、ドーラはフォッサの上空から事の推移を偵察していた。
街の中央広場から二人の人影と人馬族は消えた。
まだ、中央広場にいるとは考えられない。無事に逃げているだろうが、門から出たかどうかはわからない。
門の先には追手を食い止めるために武装したシュティーナと森の中に隠れたイリスがいる。
シュティーナの居る周りには落とし穴がすぐ下まで掘って有り、抜けられるのはシュティーナの立ちはだかる道だけ。ここを抜けるには盾役となる人馬を何としても倒さなくてはならない。
無論、空にはヴェロニカが待機している。飛んで逃げることは不可能といっていい。
「蹄の音が聞こえる!」
イリスが精霊の声を拾ってシュティーナへと伝達した。
「そうか!来たか!」
シュティーナは嬉しそうに頷いた。
まだ人馬族二人の姿は彼女の目には映っていないが、イリスの言うことに間違いはないはずだと彼女は確信していた。
3
「門を閉めろ!」
そう、指示が下ったのはトウタ達が逃げ出してから、しばらくたっての事だった。
門衛が鉄城門を上から降ろそうと城門脇にある木製のレバーを緩め始めると、鎖で持ち上げられていた鉄城門が音を立てて下がり始めた。
「いかん!」
皐月がいち早く下がり始めた城門の音をとらえ、警告した。
同じころ、イリスとノーム達も異変に気が付いて騒ぎ始めた。
「どうしよう!?このままじゃ門がしまっちゃう!」
「閉められたら、内部からしか動かせんぞ!?」
「もう抜けているのではないのか!?」
シュティーナも焦り始める。
しかし、仲間の内、ヴェロニカだけは落ち着いていて
「大丈夫。きっとトウタ様が何とかされます。こんなこともクリアできないような、そんな軟弱な育て方は私もシシリー様もしていません」
口では落ち着いては居たが、心中は違う。
ヴェロニカは、そだてて来た成長を見せてほしいと期待していた。実際、シシリーと住んだ5年の間、トウタは制御魔術で物を動かすことを厳命された。
最初はシシリーのお茶を入れるところから始めて、レンガや薪、水の運搬。最近では家の補修やレイアウト変更までを行えるようになった。
(いまが物体を動かす制御魔術の使いどころです。見せて!成長した姿を見せてちょうだい!)
ヴェロニカは静かにしかし強く、願っていた。
4
音を立てながら、鉄柵が門を閉ざすべく上から降りる。
「速度を落とさないで。鉄城門は僕が止める」
トウタは人馬の背に乗りながら短くつぶやいた。
構成を頭の中に想像する。鉄城門を数瞬止めると一瞬で起こしたい事象を確定させ、魔素から魔力を変換し始める。鉄城門にアプローチするのは無茶だ。重すぎるし、慣性もすぐに弱められるとは思わなかった。
それよりもトウタは
(レバーを反対へ戻してもらおうか!)
門衛を操作することを選択した。
城門の両脇にいた門衛2人は自分の意思とは違う動きをする体が不気味でならなかった。
「助けてくれぇ!」
鉄柵を降ろすレバーを自分の体が何かの力に操られて勝手に、巻き上げる方向へと動いている。
まるで操り人形だ。どうにもならない。彼らにできるのはただ「助けてくれ」を繰り返すことだけだった。
鉄柵が動きを鈍らせて一度止まり、今度は引き上げられる。
ゴトゴトと音を響かせて鉄柵は戻っていった。
「走れぃ!」
「走って!」
門まであと数歩。皐月とトウタは思わず声を上げた。
蹄の蹴りが強くなり、人馬は一気に東門を駆け抜ける。すぐ先に懐かしい顔が見えた。シュティーナだとすぐに二人は気が付いた。
「シュティーナだわ!」
「ええ!」
「喜ぶのはあとじゃ。シュティーナに向かって真っすぐに走れ!ほかは穴になっておる。よいか!」
「ええ!」
姿が見えるようにマントをはぎ取る。と、人馬二人の姿が門の外へと現れる。
「いたぞ!ケンタウロスだ!」
黒騎士の一人が叫ぶ。しかし、そこに入れ替わる様にシュティーナが前に出て、二人の人馬はシュティーナを挟むような形で後方へと走り去った。
「後は任せろ!」
シュティーナは叫ぶと、一歩前へ前進し背負っていた盾を構えた。
5
「さぁ、来るわよ!」
イリスが敵の襲来をいち早く察知して、樹上から矢を放った。
一本は黒騎士の鎧に当り、もう一本は弾かれた。
「おらぁ!」
があんっ
黒騎士の振り下ろした剣がシュティーナのランスに弾かれ、軌道をずらした。
「でぃ!」
シュティーナは上から打ち下ろすようにランスで敵の頭を殴り倒した。
黒騎士に続いて、敵のボウガン隊が扇状に並んで矢を打ち出すが、これはヴェロニカの起こした風と、イリスの炎の精霊魔術によって黒焦げにされる。
「く――――ダークエルフが居やがる」
「上に居るのは、翼人種か!」
「その通りです」
バチィ。
ヴェロニカは雷球を上から敵に投げつけ、感電を引き起こすと、次いでイリスの矢が頭を打ち抜いた。
その頃、ドーラは森の中へ走り去った、トウタ達を上空から探して合流を果たしていた。
「二人を連れてノームの住処まで移動して。僕と皐月はシュティーナの応援に向かう」
「分かりました。二人とも。この先は私が先行します。ゆっくりでいいですから付いてきてください」
「分かったわ。でも…貴方傷をおってるじゃない」
人馬の一人は皐月を見て心配そうに言った
見れば、二の腕のところに切り傷があるのが見えた。が
「なんの。これしきなんともない。治癒力は高めてあるゆえ心配いたすな。馬公」
皐月はにっこりと笑って見せただけで、べちりと人馬の尻を叩いた。
「あいたっ」
「無事でいてくださいね」
「負けやしないさ。それよりも早く逃げて。君らが逃げ切れば僕らの勝ちだ」
トウタも静かに諭すと、方向を変えてきた道を引き返し始めた。
6
「落とし穴――――!」
街から出た増援の兵士たちは道の幅いっぱいに開けられたいくつもの落とし穴を前にして足を止めることになった。
「そうだ。ここら辺には細工をさせてもらった。どこに穴があるかわからんぞ?
気を付けることだ!」
シュティーナは落とし穴の向こうから大声を張り上げて、敵を脅している。
その間にも上空からは雷球がいくつも降り注ぐために、なおさら敵の統制は緩くなった。
「そうはいかねぇんだ。お前らは逃がすわけにはいかねぇんだヨ」
敵の最後方から姿を見せたのは片目に包帯がまかれた黒騎士だった。
鎧はすでに付けておらず、鎖帷子の下は薄手の衣服だけの格好で手には「黒剣」を持っていた。
「あのガキはどこだ?」
「トウタ様の事ですか?」
「トウタ?トウタって言うのか―――あのガキは」
グレイスは一度、空を見上げた。そして視線を上空のヴェロニカに合わせると
「なんでもいいからサ。あのガキを出せよ。まだここらに居るんだろうが!」
「居たとしても、あなたに教えるものですか」
ヴェロニカはグレイスを冷静に見下ろしたまま取り合わない。
しかし、
「ここにいるよ」
森の奥から姿を現したトウタが声を上げてシュティーナの後ろについた。
「拙者もおるぞ」
皐月シュティーナの横に並んだ。
「トウタちゃん。なんで戻って――――」
「いいんだ。イリスちゃん。こいつは徹底的に潰さなきゃ、また追ってくるさ」
「ああ、そうさ。まだあたしは負けたわけじゃない。1R目が終了しただけサ」
「そんな足のまま、僕に勝てるつもり?今度は――――蹴り潰すぞ?」
「やって見ろヨ。まだ十分じゃないが、一撃でお前をミンチにすればいいだけサ」
グレイスは引こうとはしなかった。
そして、トウタもすべてを終わらせる決心をしたのである。
7
「一対一の真っ向勝負ってことで良いんだな?」
「ああいいぜ」
トウタの問いにグレイスの目は死んでいない。
「なら、邪魔が入らない様に金網デスマッチといこうか」
トウタは一気に魔素を展開し、グレイスと自分の周り3mほどを囲むように氷結魔術で檻を作った。
「へぇ。これなら邪魔は入らねぇなぁ。くく」
グレイスは嬉しそうに笑う。
「おい、お前ら邪魔すんなよ!?分かったか!」
ヴェロニカ、イリス、シュテーナ、皐月と黒騎士達に聞こえるように叫ぶ。
「無論の事です。手は出させません」
「それでいい。さぁて――――パ-ティーといこうぜ」
「――――ラァ!」
グレイスの黒剣が横をかすめる。それに合わせて
「ヤッ」
鎧が無くなった腰と脇にトウタは2連続中段蹴りを返した。
「そいつを待ってたぜ」
黒剣から片手をリリースしこっちの頭をホールドすると、ゴヅンっと捻りこむようにして赤毛の頭を打ち付ける。
「っ!」
ダメージがあったのは、トウタの方だ。しかし、彼は必死に相手を前蹴りで突き放した。
「へへ――――グレイスねぇさんの頭は固いんだぜ。効いたろ?」
「まだまだ。こんなもん屁みたいなもんさ」
「上等だ」
2、3ことお互いに交わすと、また格闘戦が再開される。手数ではトウタ、一撃の重さはグレイスにある。
しかし、グレイスは膝裏に裂傷を負っているために、あまり速さはない。グレイスを中心にしてトウタが攻め掛かっていく。
今度は仕掛けたのはトウタの方だ。
足裏につむじ風を作り出して速度を上げてから、飛びながら一回転をし、後ろ回蹴りを放つ。今度は脚を入れ替えてハイキックを同じ方向から顔へとめり込ませた。
グレイスの首が横にゆがみ、足元がぐらついたが、そのまま踏ん張り足を首だけの力で押し戻して、下段から横なぎを繰り出してくる。
トウタはこれを制御魔術で逆方向へと力を加える。しかし、黒剣の威力は弱まったもののトウタの胴にそのまま到達し、軽く胴を割いた。
「今のは避けれなかったみたいだなぁ!裂けてるぜ?」
「こんなものが、なんだって言うんだ?」
トウタは即座に腹筋に力を込めて、背筋を伸ばし、回復魔術で傷を治した。傷口があっという間にふさがり、ほかにできていた傷もなくなって元の通りだ。
「けっ、やったと思ったが、まだ浅いか」
グレイスは油断しない。
今度は黒剣を振り回すのをやめて先代がやっていたように自分の前に盾の様にして構えて見せる。と、不思議なことにトウタの攻撃もぴたりと止まった。
(ははぁん。さてはあのガキ。完全なカウンターヒッターってわけか)
黒剣の陰でグレイスは少しだけ笑った。
(待たれた相手には手が出ないんだろうよ)
彼女はそう思っていた。
8
(防御に入ったか……そりゃ流石に気づくよな)
今までカウンターを散々打ち込んできたのだ。戦ううちに対策が組まれることは当然と言える。
現代であればここで積みだったかもしれない。
しかし、ここは現代ではなく、異世界で彼にはもう一つの力がある。
(なら、正面切って潰してやるよ)
ここでトウタは魔術で押し切ることにした。相手が動かないのであれば、それを利用してやればいい。
構成を編み、魔素から魔力を生成し、体の中で全身に魔力が生き渡ったところでそれを細く長く――――まるでロングブレスを吐くような気持で魔術に送り込む。
(まずはコイツだ)
大気圧をコントロールし、グレイスの周りから押し固める。締め上げられるような感じにグレイスの剣が少しだけ揺れるのが見える。
(なんだ?!何が起こってやがる?)
まるで身動きができない状況に彼女は少しばかりの混乱を見せた。が慌てふためいたりはしない。彼女はギリギリと耐えながら、チャンスを待ちながらブラフを吐き出した。
「きかねぇなぁ。こんなもんじゃまだまだだゼ」
(なんてタフネスだ。聞いてないはずが無いのに…!)
グレイスのブラフのおかげでトウタが焦りだす。
(次は剣を破壊する)
どうにも厄介なのはあの黒剣。あれがなければグレイスをトウタの領分にまで引きずりこめる。素手同士の戦いならば負けない自信もあった。
(あの剣は鉄のはずだ。なら――――折れる!)
トウタは高温の火球をいくつも自分の前に小さくして出現させた。大きさはパチンコ玉ほどである。
「ちっちぇえ、マッチだなぁ!このグレイス様を燃やしたいならもっと大きな火を出さなくちゃなぁ!」
動けないまま、グレイスは声を張り上げ、トウタを嘲笑して見せる。
しかし、トウタはそんなことは気にしなかった。
大気圧のコントロールをしながら、もう一つ並列で火球を生み出す。そしてその火球はどれも魔力によって温度がさらに上がりオレンジから黄色へと温色を変化させていく。
1000度を超える明るい黄色の黄色い火球が出来上がったとき、トウタは一斉にそれらをグレイスの剣めがけて打ち込んだ。狙いは柄と刃の接合部分。黒剣は小さな火球が当たる度に、当たった付近に着実にダメージを与えて行き、やがて接合部の辺りが真っ赤になり始めた。
(次は――――冷やす)
今度は一転して、フルパワーで黒剣を凍結させた。あっという間に黒剣は温度を下げられ白く氷る。無論、グレイスの手も凍り付き感覚がなくなっていった。
と――――そこまでして、黒剣に変化があった。
一瞬大きく揺れたように見えたのである。
トウタはこの時を待っていた。
鉄は急激な温度変化に弱く、脆くなる。その性質を利用して鉄をワザと脆くしたことで自重に耐え切れなくなった剣が自壊しはじめていた。
(あとはこのネックレスを弾に変える!)
シシリーから仕込まれ続けた制御魔術で、物体に加速度を付けて打ち出す魔術。
これがトウタの奥の手だった。
この魔術は物体に一瞬で1000m/s辺りまで加速を着けることができる。しかしコントロールが難しく的の真ん中に当たることは少ない。銃の方がよほど正確性と信頼性が持てる。
シシリー曰く
「うーん。的に当てるんならもうちょっとって所ねぇ」
とのことだが、黒剣の凍った部分に当てるくらいなら当たる。距離は2メートルもないのだから。
当たってしまえば、黒剣は確実に折れるだろう。
そして、トウタはそれを実行した。
「飛べ!」
ネックレスを上に軽くほおり投げて落ちてきたところを拳で真っすぐに打ち抜く。
打ち抜かれたネックレスは一瞬で加速度を1000m/s近くまで上げて黒剣に甲高い音を立てて衝突し、跳ね返った。
バキンッ
氷が砕け散り、黒剣の鍔元にひびが入る。そのまま黒剣は前へと折れ、やがて地面へと転がった。
「――――っ!」
「行きなさい!今です!」
上空からヴェロニカが叫んだ。
皐月もイリスも
「やっちゃえー!」
「今で御座るぞ!」
檻の外から声を張り上げていた。
当然、トウタは一目散にダッシュし、棒立ち状態のままのグレイスの前で背を向けるように一回転しながらジャンプをして、渾身の一回転跳び横蹴りをグレイスの顔面におもいっきりたたきこんだ。
「!!」
グシャリ
グレイスの鼻が折れる。首も荷重に耐えられないのか後ろへ伸び切り、体が氷で作られた檻へとぶつかった。
グレイスは氷の檻にもたれかかるようにして気絶したまま動かない。
鼻はつぶれて、顔の下半分は血で赤く染まっていた。
「見事です」
一連の顛末を見て、ヴェロニカは上空から小さく頷き、彼の成長ぶりを確信した。
檻の周りでは皐月とイリスが珍しく抱き合って喜び、シュティーナはトウタの実力を初めてまじかに見て、背中に冷たい汗が流れていた。
黒騎士たちは、もはや戦う気がないのか何も声を発せず、動きを見せるものもなくなっていた。
トウタはそんな中、グレイスに向かって構えを解かずにいたが、やがてグレイスの体が動かないことが確認できると立礼をし、小さく
「テコン」
と言って弾き返されひしゃげたネックレスを拾い上げ、また首にかけながら
(今度は完全に僕の勝ちだな)
彼は檻を解除し外に出たのであった。
9
トウタに負けたグレイスは、夜空の下、大の字になったまま動かないでいた。
(――――負けちまったなぁ)
妙にすっきりとした心持だった。不思議と負けたことに納得している自分がいることに彼女自身が驚いていた。
(黒剣は折られちまったし。あたしらの部隊も当分ツカイモンにならねぇし……さぁてどうっすっかな)
星の下で彼女は考える。
(此処で逃げたかねぇな。何とかしてあのガキともう一回やり合って――――そして勝ってやる)
トウタに負けたことで、グレイスの気持ちから完全に油断は消え去った。
自分より強い奴がいる。乗り越える目標がある。と分かったことで彼女のハートに再びの灯がともっていた。
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