ENDING PHASE

◆Ending01◆選んだ道の先にあるもの

 無事、魔族の陰謀をくじいた四人―――。

 しかし、菫・クロウ・みさと……三人のアーシアンが帰るべき地球への道は閉ざされた。

 その事実は次なる物語の、始まりへと繋がった。


GM:では、エンディングフェイズに入ろう! 事件を解決したキミたちは今、理事長室に来ていた。そこには、この部屋に初めて入った時と同じ顔ぶれだ。

フジヤマ:エレイン先生だけはいまセンが……。

菫:……うん。あ、みーちゃんは?

GM:彼女はとても消耗が激しかったため、今は別室において眠っている。幾ばくかの休息を取れば、元気になるだろう。

菫:そっか。ならよかった!

GM:理事長は、菫たち四人にねぎらいの言葉を掛ける。「今回の大きな危機、よくぞ乗り越えてくださいました。みなさんの冒険者としての資質は高いと、此度の事件で理解したつもりです。まだ多少の制約は付きますが、オーカーの外に出て冒険することを許可いたします。……そうですね? 生徒会長」その言葉に、生徒会長は首を縦に振る。

クロウ:お、こいつも認めてくれたか。

GM:「ただし彼らはまだ、学ぶべきことが多い。よりいっそうの修練を積むことが条件となりますがね」くいくい。

ルイン:やはり私とのキャラかぶりが気になる……(笑)。

GM:生徒会長は、ギルドマスターである菫の方に向き直って、どこか説教じみた口調で話すな。「いいか? 認められたとはいえ、キミたちはまだこの世界の常識を知らない。今回のことで調子には乗らないことだ」

菫:はい! 今回は、五行さんのおかげですから! ありがとう、と握手を求めます。

GM:そのストレートな態度に、会長は「あ、握手してやらんこともない」という、どこか照れた態度でそっぽを向いて握手を交わした。

フジヤマ:そしてその頬は紅くなっている、と。

GM:(笑)。また、会長の隣に立っていたガートルードは、戦功を上げたふたりの新人に言葉を掛けようと、笑顔で歩み寄り―――。

クロウ:おお、カモーン!

GM:握手しようと手を差し出したクロウの横を華麗にすり抜け、彼女は菫を抱きしめる。「本当によくやったわ、菫」

菫:えぇっ、あたし……っ!? しかもいきなり呼び捨てに!(笑)

クロウ:俺は唐突にフラグの崩壊を理解する……ていうかっ!(笑) お前、俺の方を見て頬を紅くしてたじゃんっ!

GM:ああ。あれはクロウの肩越しに、背後に立つ菫を見ていたんだ。「あたし、あまり男の子に興味ないんですよね」

一同:ええぇえぇえ……っ!?

フジヤマ:今さら明かされるガートルードさんの性癖! ルインさんと生徒会長を見マス!

GM:戦闘でも割れなかったふたりの眼鏡に、ピシっとヒビが入った(一同爆笑)。

クロウ:まあ、俺は悲しくないし? そもそも俺は、街を救った英雄だからな。これから先はリア充的な生活を……。

GM:いや、今回の事件で株が上がったのは、街の中で魔族との攻防を繰り広げた生徒会やブラックロータスだね。高い塔の上で戦っていた四人のことを知らない住民も多い。

一同:なんだって……!(笑)

クロウ:へえ? でも、それならそれでいいや。ゲームを初めてすぐに英雄って言われるんじゃ、ありがたみがない。むしろ、レベル1からレベル上げすることに情熱を燃やすタイプなんでね。この世界に存在する、あらゆるエネミーを倒し、すべてのマジックアイテムを集めるまでこのゲームを楽しむ! 楽しみながら、結城さんと地球に帰る方法を探すさ。な?

菫:……はいっ!

フジヤマ:ならばその日が来るまで、ミーも手伝いマスよ? ね、ルインさん?

ルイン:え、あー……うん。当然、私も協力することに躊躇はない。ただ、その……ちらっちらっ、とガートルード様を見る……(笑)。

GM:「がんばって、ルイン君! 菫たちにはあなたが必要よ!」

ルイン:……あ、はい(一同大爆笑)。

GM:そんな繊細なルインの気持ちを知ってか知らずか彼女は言った。「ブラックロータスとヴァイオレット……両方に所属ってことで、いいよね?」

ルイン:ぃやったぁぁあああぁぁああぁあああ――――――っ!?(一同大爆笑)

GM:では、そんなオチがついたところでこのシーンは終了としようか。最後に、理事長は優しく微笑み、菫たちにこう声を掛けた。「では、あらためて―――……」


「ようこそ、エリンディルへ、そして大学都市オーカーへ。我々はみなさんを歓迎します。

 ギルド“ヴァイオレット”の未来に、幸多からんことを」

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