◆Middle06◆その距離には意味がある

 次なる部屋は、円形のドーム状になっていた。

 その部屋の中央……菫たちから5メートルの位置に仁王立ちしていたのは、なにやら巨大な木の人形……すなわち、木製のゴーレムだった。

 

GM:てなわけで、次の部屋には二体のゴーレムが行く手をふさいでいた。部屋に入ってすぐ右の壁には、「ガーディアンズルーム」と書かれている。

菫:あきらかに敵だ~!

フジヤマ:木製ってことはウッドゴーレムデスかね。ゴーレムだから魔法に弱い!


ウッドゴーレム画像↓(お手数ですが下記URLをコピーして、ブラウザに入力してください。イラストを閲覧できます)

http://www.fear.co.jp/kakuyomu_gazou/06woodgolem.jpg


クロウ:このゲームだと、ゴーレムは物理攻撃よりも魔法攻撃の方が効果がある。

GM:なお、二体のゴーレムの間は10メートルの距離があるね。ちなみに姿はこんな感じ。

菫:(ルールブックのイラストを見て)……かわいいっ!

クロウ:しかし10メートルってのがあやしいな。なんか意味がありそうな。

GM:と、ここで再びアナウンス。「戦闘では必ずしも戦う必要がない場合もあります。危険と判断した場合、逃げる勇気を持つことも大事です」部屋の奥を見れば、次の部屋に続くドアがあるな。

ルイン:ってことは、戦わずにあそこから逃げてもクリアなのだな。

クロウ:でもあの生徒会長が監視してるんだろう? 戦わずに逃げて減点されてはかなわん。

菫:うんっ。それに、これに勝てなかったら、みーちゃんを助けるために戦えないと思うの。

クロウ:やだ……ヒロイン力すごい……。

フジヤマ:オーケー! 示してやりマショー、ミーたちの力をっ!

GM:では、戦闘に入る! パネルに表示された勝利条件は「ウッドゴーレム二体の破壊」だ。「それでは、バトルスタート! 四人の実力ならいけるはず! さあ、戦ってみよう!」


●第1ラウンド

▼行動値

フジヤマ         12

菫            8

クロウ          8

ウッドゴーレムA、B   7

ルイン          5

戦闘図版↓(お手数ですが下記URLをコピーして、ブラウザに入力してください。戦闘図版を閲覧できます)

http://www.fear.co.jp/kakuyomu_gazou/05M06_R01-01battle.jpg


GM:それでは、セットアッププロセス! なにかスキルを使う人は宣言をどうぞ。

クロウ:ルイン、あのエネミーの識別を頼む!

ルイン:《エンサイクロペディア》! Aの方に使う。では、2D+7!(ダイスを振る)1ゾロ、ファンブル!

菫:ええ~っ!?(笑)

GM:アナウンス流れた。「これはファンブルという現象です。振ったダイスの目がすべて1だった場合、その行動は失敗となります」

ルイン:説明せんでいい!(笑) ……仕方がない、フェイトを1点使って判定のダイスを振り直そう。ふふふ、いいかいキミたち。今のがファンブルという悪い例だよ(一同爆笑)。

菫:身をもって教えてくれたんですね!

ルイン:(ダイスを振る)……今度は5だから、達成値は12!

GM:お、では、キミは見事に識別に成功した。名前はウッドゴーレム。分類は機械で、レベルは2のエネミーだ。【物理防御力】の方が【魔法防御力】よりも高い。

クロウ:持ってるスキルは?

GM:まずは《連続攻撃》……一回の攻撃で二発の攻撃を行なう。次に《脚止め》……通常、ウッドゴーレムのいるエンゲージから外に出る場合、ムーブアクションとマイナーアクションを消費して離脱できる。しかし、このスキルを持っている敵の場合、エンゲージは[封鎖]となって、判定に成功しなければ外に出られない、というものだ。

菫:わ、大変!

GM:最後は《援護》……同じエンゲージにいる、自分以外のエネミーの判定に+1Dする、というスキルだ。

クロウ:あ、そういうことか! つまり、こいつらを一緒のエンゲージにして戦っちゃいけないってことだな。

フジヤマ:そうデス!! 合流するとこいつら、命中や回避を3Dで振り始めるのデス!

菫:え、それは強いよ!?

クロウ:なるほど、これはちょっとしたパズルだな。10メートル離れてる理由はそれか。

菫:どういうこと?

クロウ:つまりさ、みんなで一斉にどっちか一体を殴りに行くと、もう一体が突っ込んできて二体が合流するだろ? その瞬間に敵が強化されて、こっちの攻撃が当たらなくなったり、敵の攻撃がよけられなくなったりする。つまり、そうさせない戦い方が大事になる。

菫:ふんふん。

クロウ:こっちの前衛は菫とフジヤマのふたりがいる。同じ一体を殴りに行くんじゃなく、それぞれ別のゴーレムとエンゲージすればいい。

フジヤマ:そうデス。これなら、合流をしようとエンゲージから[離脱]するかもしれない。ただし[離脱]した場合は5メートルしか移動できないルールがある。つまり……。

菫:あ! 合流できない!

クロウ:そういうことだ。次のラウンドには合流されるが、その前に片方を俺の魔法攻撃と合わせて撃破しちまえばいい。

菫:なるほど―――っ! 面白い! 深いですね!

クロウ:どうだ、生徒会長! どうせこの戦いもモニターしてんだろ? つまりこの部屋はただ戦うか逃げるかを見るだけでなく、こういう戦闘ギミックを見抜けるかを判断するためのもの……ちがうか!

GM:く……(笑)。

クロウ:よし、戦闘を続けよう。

フジヤマ:まずはミーが左のゴーレムに突貫シマス!


 戦闘が再開された。

 そして、戦いはクロウの推測したとおりの展開となった。

 3ラウンド目、クロウの魔法が二体目のゴーレムを撃破したところで戦闘は終了した。

 こうして、四人はドロップ品を回収してのち、次のエリアへと進んだのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援した人

応援すると応援コメントも書けます

ビューワー設定

文字サイズ

背景色

フォント

一部のAndroid端末では
フォント設定が反映されません。

応援の気持ちを届けよう

カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。

アカウントをお持ちの方はログイン

フォロー機能を活用しよう

カクヨムに登録して、気になる小説の更新を逃さずチェック!

アカウントをお持ちの方はログイン

フォロー機能を活用しよう

カクヨムに登録して、お気に入り作者の活動を追いかけよう!