ソフィア
教授の隣には髪を乾かしたチトマスが色っぽくも背筋を伸ばして座っている。彼女、浴衣がとても似合っており、男装の時とは全く別人だ。はだけ気味の胸元からは、ふくよかな谷間が覗いており、普段どうやって隠しているのか不思議に思った。
「どうもこうも見たまんまだよ、オカダ君。チトマスは女性だよ」
「違う。なぜ彼女は男達と……B級奴隷と仲良く一緒なんだ? 女は男にとって例外なく支配階級側の身分なんだろ。これは一体どういう了見なんだ」
チトマスが悲しそうな表情を浮かべた。
「そんな……酷い」
「何がだ? 俺は疑問を口にしただけだよ」
「まるで私がアマゾネスの裏切り者のような言い方……」
「そんな事は言ってない。知りたいんだ、君が何者なのかを、どういったポジションなのかを」
ゴールドマン教授は辺りを見回して部屋の、アジトの安全性を部下に再確認させた。男が集まるとロクな会合をしない。ホタルの湯はレジスタンスの拠点として目を付けられている情報もあるのだ。
「繰り返すが、君が肌で感じたように、チトマスは正真正銘の女性だよ。男装の麗人、しかも警察官だ」
「婦警……いや、この世界には女性警察官しかいないのか。ということは、あのアディーと同じ職業なんだな」
「アディーを知ってるの!」
チトマスが目を丸くした。彼女とは同僚らしい。オーミモリヤマ市のゲート警備隊の詰め所をローテーションで巡回しているそうな。ゲートを守ることにより、あのバケモノじみた
「
アディーは自分の事をダメ警官のように言っていたけど、ひょっとして謙遜していたのかな? チトマスからは結構な高評価じゃないか。
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