メニッペ
食事も滞りなく終わり、僕はいつものように見張りのため、カクさんと外のテントに向かった。解熱剤を飲んでいるとはいえ全身がだるく、何だかフラフラする。食事は何とか喉を通ったが、肌寒い中の見張りは結構体に堪えるかもしれない。スケさんが抜けた穴は思ったより大きいな。
「じゃあ、オカダ君。パトロールに行って来るよ。あんまり無理すんな」
「ああ、頼んだぞ。カクさん」
そう言うと目まいがして、その場に座り込んでしまった。
「オカダ君……」
スタリオン高機動車の中からアマゾネス達が手招きする。
何だ、何の要望だ……今の僕は体調がとっても悪いんだぞ。自分達でトラブルは対処して欲しいものだ!
頭を押さえながら歩いて行くと、ピンクのパジャマ姿のシュレムが僕の手を引いて車内に招き入れてくれた。
「オカダ君、高熱が出ているのに寒い外にいたら死んじゃうよ」
ブルーのパジャマを着たアディーも笑顔で言った。
「無理しないで、オカダさん! 今日は車内で一緒に寝ましょう」
「おお~……」
僕は嬉しくて少し泣けてきた。ネグリジェ姿のマリオットちゃんは、僕が涙目になっているのを見てプッと吹き出した。
「やだぁ! オカダ君、何で泣いてるの?」
「そりゃ……優しさに感動してだな……」
ぶかぶかのネグリジェに身を包んだブリュッケちゃんも、布団の上を四つん這いでやって来た。
「これ、マリオット姉さんから貰ったんだ」
満足げに立ち上がり、くるりと回ってパンチラした。
「そうか、可愛いよ、良かったな」
狭い車内で本当に五人も寝られるのかな? 僕の右横にはマリオットちゃんとシュレム、左横にはブリュッケちゃんとアディーが配置に付いて寝る事となった。
スケさんはスリープモードになったので、相変わらず眠ったままだ。
僕は毛布に包まって必死に寒さに耐える。ガタガタ震えていると、マリオットちゃんが、そっと僕の毛布の中に入ってきた。
「だめじゃないか。ちゃんと寝てなきゃあ」
「オカダ君は熱が出て悪寒がするんでしょ。一緒に毛布に入ってあったまろう」
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