ぼくときみと命の讃歌

作者 のなめ

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★★★ Excellent!!!

 最初にひとこと。いや、感動させられました。
 人工生命ファミリエである少年ハッタが、同じくファミリエであるアレネと出会うところから始まるボーイミーツガール――そう思って読み進めていたのですが、いい意味で裏切られました。
 アレネの抱える秘密、過去に物語の舞台である界樹を襲った災厄、ハッタの生みの親・リュキの過去など、さまざまな謎が絡み合い、一度読み始めると眼が離せないストーリー運び。そして、それらがひとつに収束した先に訪れるクライマックス――構成力の高さが光ります。
 過度の修辞を用いない文章は読みやすく、しかし作品世界の雰囲気は十分に伝わります。
 凝った台詞回しは見受けられませんが、そのぶんキャラクターたちのこころの叫びはストレートに読者の胸を打ちます。
 くどくどとした設定の説明などはありませんが、世界観が練られているのは感じられます。
 長々と書いてきましたが、この物語はとにかく最後まで読んでいただきたい。作者がつけたキャッチ・コピー、「ありがとう、って、言ってよ―― 」の意味――それを知ったとき、読者は知らず涙するはずです。

★★★ Excellent!!!

大樹で形作られた、人工的な空間、そして人口生命体。
歪な形は一生懸命、自分の価値を見出そうと努力をします。
ゆっくりと考える時間を与えず、畳み掛ける様に街を襲うモノ。
その中で、明かされる真実は、悲しくもあり、美しくもあります。
お気に入りの音楽をかけて、ゆっくりとお楽しみください。

4/18 読了 おいげん