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デビュー作だけあって、割と淡々としている。細かい描写があるわけじゃない。むしろ、無駄な描写を省くことで小説として成り立たせている。僕には真似出来ない手法だ。
小説家で言うなら、これは誰に似てるだろうか。頭の中で考えてしまう。そして、適当なのを思いつく。いや、違うかとやめる。この本を読む続けると、また新たな考えに塗り替えられるかもしれないが、ともかく、それは置いといた。本を元に戻す。ただ、彼女の姿を一目、見たかっただけだ。
書庫にはいくつもの本がある。
鈴野千香。
傘頭雪彦。
有田清。
道川盛行。
四人の弟子の本も、全てある。
その内の一人、傘頭の本も手に取ろうとしたが止めた。物語は極端に進めるべきではない。
彼女の部屋に移動した。昨日、途中で終えた物語を、また眼球の中に走らせる。
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