2019年8月
おもう
ゆっくりとすすむ砂浜
だいぶ歩いたな
足がもつれそう
この先になにがあるのかわからないけれど
きれいな海がぼくの横にいて
ただ静かに最後を見届けてくれるのだろう
ぼくの足跡はいつか波に攫われて
その存在を消すだろう
振り返ってももうそこには
どこまでもつづく砂浜
だいぶ疲れたな
膝が崩れそう
どちらが前なのか後ろなのか
はじめからわからなかったけれど
進むしかないということだけはわかっていた
カモメがどこか遠くで鳴いている
誰を呼んでいるのかわからない
わからないことだらけ
足下に光るはずの砂は
ほんとうは奇跡なのかもしれないな
もういくつも見過ごしてしまったようだ
空はまだ暗い
と
ぼくはおもう
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