2017年3月
告白、
「ごめんなさい。」
ぼくはただ
そのことばがほしかったんだとおもう
ぜんぶわかっていた
いいんだ
これで
はじめは一目惚れだった
かわいらしい女の子
覚えたての化粧でスカートがひらり
まだ彼女のこと
知らないことだらけなのに
それから
一週間、一ヶ月、一年と過ぎ
名前や仕事や趣味やすきなうた
知れば知るほど
密かに君への好きが募っていった
それだけで
ぼくはしあわせだった
けれども
ある日
君には好きな人ができた
いつも一緒にいた時間が
少しずつ減る代わりに
時間をかけて
少しずつ少しずつ
しあわせを構築していくふたり
その人のこと
知らないけれど
楽しそうに話す君
それでも
ぼくは君のこと
ぼくは
一方的なおもいが日に日に募るだけ
こころの奥底にそれを鎮めていった
いつか気づいてくれると信じて
でももう
遅かったみたい
光る指輪
かがやいて
「そんな無神経なところも好きでした」
だから
ありがとう
君がぼくの話を真剣に聞いてくれた
それだけで
ぼくは
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます