八 決意

 予想通り、というべきであろうか。

 その翌日の午後、参内から戻った父 義照は、黒袍くろのほう*も脱がぬまま、滅多に足を運ぶこともない東の対に転がり込んできた。昨日の時点で一の姫 晴子にことの次第を聞き、丸一日、恐らくは参内中もどうしてくれようかと考え抜いた挙句の行動だったのであろう。

 右京が座を設えるのももどかしくしとねに腰を下ろした義照は、切れ長の形よい目を冷淡に眇め、几帳越しに結子をめつけてしばらく黙り込んでいた。明け方から降り始めた雨の音が、場を重苦しく包む。


「──お父さま。何のご用事でございましょうか? お着替えもなさらぬまま……」


 結子は、努めて冷静に尋ねた。もちろん、訊くまでもないことではあったが。


「そなた、男を通わせておるというのは、まことか?」


 ようやく発せられたあけすけな父の言葉に、結子は思わず目を閉じた。くちびるを引き結び、大きく息をつく。結子の後ろで控える右京が軽く咳払いし、しっかりなさいませ、と無言で伝えてきた。


「──はい」

「大納言家の三男とか」

「はい」

「歳はいくつになる?」

「十八と……」


 答えたあとくちびるを噛んだ。父が何を言いたいのか、分かった。思った通り、義照はふん、と鼻でわらい、馬鹿にしたように言った。


「十八で未だ六位とは……情けない。よもや、契りを結んではおるまいな?」


 義照は蝙蝠かわほりを取り出し、開いては閉じて、ぱちん、ぱちん、と神経質な音を立てながら不躾なことを訊いた。結子はそんな父の様子を窺いながら、だんまりを決めている。


「──許さぬ。以上だ」


 それだけを言い捨て、立ち上がろうとするのを結子は引き止めた。


「お待ちくださいませ、お父さま」


 その声に義照は涼やかな眉をひそめ、浮かせた腰を再び下ろす。


「お父さまに決してご迷惑はおかけいたしませぬ。大丞たいじょうさまは、いずれきちんと位をいただけるであろうお方。それでもいけませぬか?」

「分かり切ったこと。大納言家は我が家格より下。その三男、しかも六位ふぜいの男に娘はやれぬ」


 摂関家の流れを汲み、祖父が太政大臣まで務めたという血統が、義照の矜恃のよすがだった。たとえ、右大臣の嫡男である大納言が今上きんじょうのご信頼篤い側近で、己は血筋ゆえに昇殿を許されただけに過ぎぬのだとしても。


「一度お会いになっていただければ、お分かりいただけるはず。大丞さまがどのようなお方か──」


 義照は最後まで聞くことなく、また、ふんと鼻を鳴らし傲然と言い放った。


「会うわけがなかろう。昇殿もしておらぬ若造になど」


 結子は再び、目を閉じた。話にならない苛立ちが、結子の心を掻き乱す。


「……大丞さまが未だ六位であられるのは、お考えあってのこと。お父さまは、位さえ高ければ、どのような方でもよいとおっしゃられるのでしょうか?」

「そなたを迎えられるだけのろくを持つ殿上人てんじょうびとであれば、いつでも許してやるぞ」

「その方の人となりは、関係ないと?」

「くだらぬ。そのようなもの、些細なきっかけでいつ変わるとも知れぬ。位と金がなければ、この世は満足に生きていくことなぞできぬであろう」

「でも──」

「ああ、もうよい。そなたと話したところで、無駄だ」

「お父さま!」


 苛々と話を打ち切るように座を立った父に向かって呼んだ結子の声は、まるで悲鳴のようだった。嗚咽にも似た息を零す娘を、義照は几帳越しに冷ややかに見下ろす。


「──何を言うたところで、許さぬものは許さぬ。その大丞とやらがどのような男かなぞ、興味もない」

「……」

「万が一、勝手に契りを交わすなどした暁には、そなたが受け取るべき財産も一切渡さぬゆえ、覚悟するがよい」

「……」

「邸もない、妻の実家の援助もない男に、何ができるであろうな? 中務大丞……地下人じげにんの昇進なぞ、我ら殿上人の意向いかんであることも忘れるでない」

「……!」


──その脅しが父の詭弁であることを、どうして結子が知り得ただろう。

 結子は思わず胸を押さえて床に手をつき、倒れこみそうになる身体を支えながら大きく息をした。


「そのようなこと……お父君であられる大納言さまが、お許しになられるはずはありますまい」


 結子がかすれる声でようようそれだけを言うや、義照は鼻を鳴らして笑い、そのままくるりと踵を返して対屋たいのやを出て行った。ばさりと御簾が鳴り、雨と土の交じった匂いが流れ込む。

 あの父に理解してもらうのは無理だと分かっていた。分かってはいたけれど……結子は力尽きたかのように、脇息きょうそくに凭れかかる。あまりにも卑怯な脅しではないか。あのような父の血を受け継いでいる自分が……ただただ、恥ずかしい。


「姫さま……」


 右京が狼狽うろたえた様子で、顔を上げる気力もない結子の背中を撫でている。


「……右京」


 結子は顔を袿の袖に埋めたまま呼びかけた。


「わたくしは……どうすればいい? もう、あの方の許へは、行けない……?」

「姫さま、冷静にお考えなさいませ。こうなることはとうに分かっておられたはず。すぐにでも若君さまに御文をお書きになり、すべてをお任せして──」

「駄目!」


 結子はしかし、何度も首を振った。


「それは……あの方にお伝えしては、絶対に駄目」

「なぜにございますか? このような時だからこそ……」

「お伝えしてはいけない。だって……」


 結子は、初めて顔を上げた。その、涙で濡れた頬を右京はそっと拭う。


「あの方の誇りを傷つけてしまう……そんなこと、したくない」


 その言葉に、右京は困ったように口を噤んだ。

 今そのようなことを言っていれば手遅れになるやもしれぬ、と歳を重ねてきた右京には分かる。けれど、母とも慕ってきた逸子にやめよと説かれ、今また、父に脅迫にも近い話を聞かされ、追い詰められた結子が雅嗣に真実を話せなくなるのは、当然のことかもしれない。

 右京はしばらく考え込んでから、優しく問うた。


「でも……では、どうなさるおつもりですか?」

「──分からない……」


 結子はそう言ってまた、脇息に倒れ込むように伏せてしまった。

 聡明ではあっても未だ十七の、恋を知ったばかりの若い娘では、狡猾な父親の前に立ちはだかることはできても、戦うすべは持ち得ないだろう。


「ならばやはり、若君さまにお伝えするしか……」

「……」


 ふるふると振られる黒髪に覆われた頭を見ながら、右京は小さくため息をついた。


「……なんてことでございましょう……」


 そんな右京の呟きを聞きながら、結子は、雅嗣に抱きしめられた昨日のことを思い出す。誰よりも……己のことよりも大切だと想ったひとのことを。

 結子の望みはただひとつ、雅嗣とともに在ること。

 けれど、その利己的な想い以上に、結子は純粋に雅嗣の将来を思う。あの方はいつか必ず、主上おかみのお側に参られるだろう。それだけの志と夢を、結子はたくさん聞いてきた。それを今、自身の想いゆえに手折ってしまうなど、堪え難いこと。

 ──ともにいることであの方の人生を狂わせてしまうのなら、離れることで、あの方の人生を守ることもできるのだろうか?

 ふと、そんなことを考える。離れることで……そんなことができるだろうか?

 その時、微かな気配とともに茅野の声が聞こえた。


「二の姫さま。式部卿宮さまの……」


 はっと視線を上げた結子と右京は思わず顔を見合わせた。右京は咄嗟に袖で結子の涙を押さえてから、慌てて座を設える。

 きっと、結子のことを気にかけ、二日続けての訪問となったのだろう。その優しさに感謝すべきだろうが、今の結子にはとてもできそうにない。結子は混乱した頭のまま、茵を用意する右京の袖を引いた。


「右京。わたくしの代わりに、あの方に文を……今日はお目にかかれぬ、と」


 そう囁いて右京を曹司ぞうしに下がらせると、入れ替わるように逸子が入ってきた。




「中の君、少しは落ち着かれたかしら……?」


 雨の匂いを引き連れて東の対に入ってきた逸子は、さわさわと衣擦れの音をさせて結子のそばに寄った。結子は涙で赤くなった瞳を伏せがちにして、乱れかかった髪を整える。


「宮の方さま」

「そのご様子だと、もうお父さまとお話なさったのね」


 そうして結子を覗き込む逸子の顔には、憐れみの表情が浮かんでいた。


「厳しいことを言われたのね? お辛いお気持ちは分かるわ。お可哀想に」


 逸子は哀しげにそう言う。結子はそれを、冷え冷えとした心で聞いた。何をお分かりだと仰るのか。


「でもね、きっと時が癒してくれます。あなたはまだお若いのだもの」


 結子の心のうちなど気づいておらぬかのように、逸子はなおも続ける。

 逸子は、それが真理であり正しい行いなのだと、信じて疑っていない。そして多分、それは義照や逸子に限った話ではない。位や家格といったものが絶対至上のものである、という考えこそが、結子のいる貴族社会の人間たちを彼らたらしめんものとしているのだ。

 耳を塞いでしまいたい。出て行ってと叫びたかった。

 だけど、母代わりでもある逸子が相手であれば、それも叶わぬ。

 雨の音が強くなった。逸子はまだ、話し続けている。結子はいつしかうわの空で、ええ、とか、はい、とか返事をして、だけどまったく話を聞いていなかった。

 さっき、思い至った考えを、頭の中で何度も反芻する。

 ──ともにいることであの方の人生を狂わせてしまうのなら、離れることで、あの方の人生を守ることもできるのだろうか?

 雅嗣の行く末を阻みたくない。悲しいと、嫌だと泣いたところで、まわりの考えはきっと何も変えられぬだろう。ならば、結子にできることは──


「──そう、思いませんこと? ……中の君?」


 結子ははっと現実に引き戻された。


「中の君、聞いていらっしゃる?」

「え……ええ。いえ……宮の方さま、ごめんなさい、わたくし──」


 結子が言い淀み、脇息から身を起こしたその時、茅野に呼び出されていた右京が慌てた様子で戻ってきて、結子にこっそりと告げた。


「……若君さまがおみえでございます」

「なぜこのような刻に!? 今日はお目にかかれぬと……」


 まだ申の刻あたり、薄暗い雨空とはいえ、人目にもつこう。結子は思わず声をひそめて問い返し、怪訝な顔で自分を見つめる逸子に気づいて言葉を呑んだ。


「恐らくは、お文が届く前にもう……」


 右京の囁きに思わず目を瞑った。

 泣いていても仕方がない。今のわたくしにできるのは、あの方をお守りすること。

 結子は心を落ち着かせるために一度、大きな息をついた。心弱い自分を奮い立たせるかのように。


「右京、今すぐひさしにも御簾を」


 結子の声が変わったのを感じたのだろう、右京はただ、主人の言うことに粛々と従う態度を見せた。


「はい、ただいま」

「すべて下ろして頂戴。それから、きっと濡れておられるでしょう。……茅野」


 結子は若い女房を呼んだ。茅野は、承知いたしました、と出ていく。右京もまた、てきぱきと御簾を下げ始めた。


「宮の方さま、かの方が」


 右京が御簾を下ろしていく音を背に結子が伝えると、様子を窺っていた逸子はまあ、と声を上げた。


「貴女……中の君、どうなさるおつもり──」


 逸子が最後まで言い終える前に、雅嗣が御簾の外に姿を現した。同時に梔子くちなしが微かに香る。後ろからついてきた茅野が慌てて濡れたきぬを拭ったが、雅嗣は構わぬと手で制した。

 二藍ふたあい*の、くれないの強い鮮やかな色合いが、御簾を通してうちにまで届く。その姿から滲み出る雰囲気に、きっと逸子は気づくはずだ。位に捉われることが、如何に愚かかを。

 御簾のうちに入れてもらえぬことに戸惑いながらひさしの間に腰を下ろした雅嗣が何かを言う前に、結子は右京に代弁を頼む。


「大丞さま。先日お話しいたしました宮の御方さま──式部卿宮さまの妹宮さまがいらしておられます」

「これは……」


 雅嗣は居住まいをただし、頭を下げた。

「ご無礼をいたしました。大納言が三男、中務大丞にございます。以降、お見知り置きを」

「貴方が……」


 逸子はそう言いながら、扇で口許を覆った。そして、じっと品定めをするような視線を御簾の外に向けたまま、結子に耳打ちした。


「中の君。かの方は何かご用事があって参られたのでしょう。わたくしはそろそろ、おいとましたほうがよろしいようね」


 そうして、失礼いたしますわ、という代弁を右京に伝えると、そそくさと立ち上がる。逸子からは、雅嗣に対する何の感情も見えなかった。ただ、妻戸の方へ向かう前に一度、立ち止まって結子を振り返ったその目には、お分かりね、と念を押すような暗い光が宿り、それはまた、結子を追い詰めた。

 やがて逸子が妻戸から姿を消すと、御簾で隔てられた空間には雅嗣と結子、控える右京が残った。降り続ける雨を抱き込んだ空気が、重苦しく垂れ込めている。しばしの沈黙のあと、御簾を上げようと右京が立ち上がった。結子はそれを押しとどめる。


「──右京。御簾はこのままでいいわ」


 御簾の内と外で、それぞれ息を呑む気配が伝わった。


「このままでいいの。右京は下がっていて頂戴」


 右京は立ったまま真意を探るように結子を見つめ、それから、黙って一礼すると静かに出て行った。

 御簾の外では、雅嗣が半ば腰を浮かせたまま、解せぬといった様子で中を窺っている。


「──なぜ?」


 上げられぬ御簾の前に再び腰を下ろし、ようやく口を開いた雅嗣から出てきた言葉は、ただその一言。


「大丞さまこそ、なぜ、おいで遊ばされたのですか? しかも、雨に紛れてとはいえ、まだ陽のあるうちに」


 御簾のうちから聞こえるのは、まさしく結子の声。しかしそれはいつもの甘やかなものではなく、初めて出逢ったあの日のように強張っている。


「なぜ、とお尋ねになられるのですか……?」


 昨夜あのような別れ方をした貴女に一刻も早く逢いたかったから、という言葉を、雅嗣はなぜか言うことができなかった。そして、ふと視線を落とす。


「……明日は端午ですから、これをお持ちしたのですよ」


 ただそれだけを言いながら、雅嗣はなんとか場を和ませようと、手にした薬玉を掲げた。


「明日は節会せちえ*があり、こちらには伺えないのです」


 あ……、と結子のくちびるから声が洩れた。端午など、ここ数日の騒ぎで頭にもなかったから。


「……ありがとう、存じます」


 消え入りそうに礼を言う結子に、雅嗣も静かに尋ねる。


「なぜ、このような隔てを置かれるのでしょう?」


 感情を抑え、努めて冷静になろうとしているその声を、結子は目を閉じ、両の手で袿の袖を握り締めながら聞いた。雅嗣の声、姿、その気配すらも、すべてが慕わしく愛おしい。今すぐにでも、御簾を上げてしまいたいのに。


「──わたくし……わたくしは」


 感情のこもらぬ声で絞り出すように言いかけ、言葉に詰まる。なぜ、なぜ、と心が怯え震えている。これから己が起こすことに、もうすでに怖気づきそうだ。


「父君が、何か仰られたのですか?」


 雅嗣は、ゆっくりとそう尋ねた。


「それならば、貴女は何もお気になさらずともいいのです。わたしは、何を言われても構いません。貴女さえいてくだされば」

「わたくしは──」


 声が掠れる。言葉が意思を持って、喉から出ることを拒んでいるかのようだ。


「──もはや、大丞さまのおそばにいることは……できませぬ」


 ああ……言ってしまった。

 言葉となった瞬間、それは圧倒的な現実となって二人を襲う。ぱさり、と薬玉が床に転がる音がした。


「わたくしをお訪ねくださるのは、今日を限りとしてくださいませ」


 震えながら飛び出した、追い打ちをかけるかのようなその言葉は、そのまままっすぐ雅嗣の心を突き刺した。


「……何を仰っておられるのか、分からぬ」


 雅嗣の声に、初めて焦りが滲む。


「わたしを中に入れてください。貴女を見て、きちんと話がしたい。そうせねば──」

「なりませぬ。こちらに来られては」

「中の君……!」


 吐き出すように言うと、雅嗣は御簾ににじり寄った。


「いったい、何があったのです。昨日はあれほど……」


 抱きしめ合い、互いを愛おしく想う気持ちに包まれて時を過ごしたではないか、を教えてくださった、あれはなんだったのか──御簾を通して、雅嗣の射るような視線が結子を貫く。

 結子もまた、雅嗣を見つめる。御簾越しでも分かる、これほどに厳しい表情の雅嗣を見るのは初めてだ。けれど、ここで怯んではならぬと声を絞り出した。


「──大丞さま」


 雅嗣さま、と呼びかけなくなったことにお気づきだろうか。


「大丞さまは、前途あるお方。わたくしよりもっと……貴方さまをお助けできる、ふさわしいお方もおられましょう」


 言いながら本当は、そのことを想像するだけで倒れてしまいそうだ。いつかこの方に、ほかの女人が寄り添われるやもしれぬなど。


「──やはり、お父君に何か言われたのですね? だから、わたしから離れようとしておられる」


 風が吹き、御簾が揺れた。梔子の香りが流れ込んできて、また昨日の抱擁を思い出す。


「もし、そうだとしても……お父さまが何を仰ったとしても、こうすることを決めたのはわたくしです」

「中の君……ここを、開けてください。お願いだ」


 雅嗣は苛々とそれだけを繰り返し、御簾に手を触れた。雅嗣の掌の影が映る。

 ……なぜ、こんなことになってしまったのだろう。結子自身、今起こっていること──否、己が起こしていることを完全には理解できていなかった。まわりの人々の思惑に押し切られ、望みもせぬ道に一歩を踏み出そうとしている。もはやそれが正しいことかどうかすら、分からぬまま。

 涙が一筋、結子の頬を伝って落ちた。



──────────


黒袍

平安時代も摂関期に入ると、四位以上は衣冠いかんの色が黒に定められました。


申の刻

現在の午後4時頃。


寝殿造の建物は、真ん中の母屋もやと呼ばれる居室を囲むように廂の間があり、そのまわりを簀子すのこと呼ばれる縁が囲っていました。簀子と廂の間を隔てる蔀戸しとみどが外と内の境目で、昼間には蔀を開けて代わりに御簾を下げました。廂は通常、室内として扱われましたが、母屋との境に御簾をさげることにより、もうひとつの隔てを作ることも可能でした。


二藍

夏の衣に使った紫系の色。

当時、『あい』という言葉には染料という意味もありました。藍で染めた藍色と、くれ(中国)の藍、つまりくれないで染めた赤花色、二つの『藍』を掛け合わせて染め出した色が二藍です。藍の分量を変えることにより、赤紫〜青紫まで色味に幅があり、一般的には若い人ほど赤味の強いものを着たといわれています。


節会

宮中でおこなわれる公式行事。この場合は、端午の節会を指しています。

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