リレイヤーズ・エイジ

作者 ながやん

淡い『蓮』に『氷』を纏わせ、『鋼』に乗り込み『未来を、掴め!』

  • ★★★ Excellent!!!

読了です!

王道突き進むボーイ・ミーツ・ガールなロボット戦記。
しかし、戦場は未来の、しかし昭和まで文明が後退した日本。
突如襲来した驚異的な能力を持つ謎の敵・パラレイド。
それに対抗するための機動兵器・パンツァー・モータロイド。
現役軍人も多くいる中、最前線へと赴くのは……まだ未来のある、子どもたち。

王道的なリアルロボットアクションながら、纏わせる雰囲気は日本の戦争映画を彷彿とさせます。
戦時中の「死と隣り合わせ」の日常。
それでも、子どもたちは少しでも現実から目を逸らそうとなるべく普通に笑い、なるべく普通に恋をし、なるべく普通の生活を送ろうと足掻く。
しかし、知ってか知らずか、パラレイドがそれをさせない。
戦場となる自分たちの住む街。大人たちは、子どもたちをまるで一発の銃弾のように、さも当たり前のように最前線へと送り出す。

しかし、その死の行軍の中にいながら、「自ら前線へと赴く」子ども、主人公・統矢。
かつて自身の故郷と愛する者を失わされ、彼は先陣を切って敵へと向かう。

物語の中で、彼の氷の様な感情がどう溶かされていくのか。
溶けた氷から現れるは、復讐の炎か、それとも美しい蓮の花か。
彼の心情の浮き沈みが丁寧に書かれており、戦闘シーンの没入感も相まって非常にテンポよく読み進めることが出来ました。

蓮の花言葉は「清らかな心」、裏は「離れゆく愛」。
彼がこれからの戦いで、どう心を得て、何を失っていくのか。
次章も読ませていただきます。
ありがとうございました。

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