証し
寝れなくなるよ、とお母さんに言われていたのに、意地を張って怖い映画を見てしまった。
布団に入って豆電球にしたら、案の定そこから目が冴えて眠れない。
オレンジ色の物足りない光の外に、さっき見た不気味なものたちがひしめいているように思えてならない。
でもあんなのは作り話だ。ああしたものが本当にいるはずがない。だから怖くない。これっぽっちも怖くない。
そう、自分に強く言い聞かせた。
痩せ我慢でもしてみるもので、少しだけ怯えが薄れた気がした。
もし嘘っぱちでないというのなら、もし本当に居るというのなら。
調子に乗って、心の中で更に念じた。
途端。
ばつんと音がして、豆電球が弾けて割れた。部屋は、真っ暗闇に包まれた。
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