ポイ捨て
昼食を摂って自堕落にごろごろとしていると、犬が俺のところにやってきて騒ぐ。暇なら散歩に連れて行けという事らしい。
どうせ予定のない休日だ。支度をして外に出た。
行き先は犬に任せてぼんやり散策していると、向こうからくわえ煙草の男がやってきた。
気づいて俺はリードを短く持ち替えた。愛犬は小型の室内犬ではあるが、犬を怖がる、或いは嫌がる人間もいると承知している。
男は猫背気味に通り過ぎて、その際にぽいと煙草を投げ捨てた。
火を消した様子もなかったし、ならば踏み消すくらいはしておこう。そう思って路面を探して、ぎょっと
落ちていたのは煙草ではなかった。
綺麗にマニュキュアを施した、女の指だった。
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