魔王城編
第五十三話『魔王城』
「さぁ、たっぷりとチョコとココアももらったし、魔王のところにいっちょいきますか!」
わたしはもぐもぐチョコを食べながらそう言った。
===
「ついたわね・・・」
私はみんなに対して言った。
ここは街の人に教えてもらった、魔王の住む場所。
つまり最終ダンジョンということみたいだった。
「おどろくほどあっさりついたね・・・」
へびくんも同意した。
特に激しい戦闘になることもなく、みんなでおしゃべりしながら歩いていたらあっさりとついたのだった。
「ついたな」
ライオンもつぶやいた。
ライオンの願いにより私たちは、細かいイベントは無視して、魔王を倒しにいくことにきめたのだった。
「もっとドラマティックな展開が待っていると思ったけど、さらっと最後のダンジョンについちゃったわね」
私は言う。
最後のダンジョンにいくのってもっと大変なのではないかと思っていた。
しかしそういう展開はいっさいなかった。
私たちが最後のダンジョン。魔王上らしきところの目の前でいつも通りお話していると・・・
「ぎー」
そう音がなり扉が開いた。
「ドアが開いたけど・・・」
私は二人に言う。
そう、最終ダンジョンの扉が開いたのだ。
そんなことってあるのだろうか。
「明らかに罠感のある演出だね・・・」
へびくんもつぶやいた。
めちゃくちゃ怪しい。
とにかくあやしい。
「まぁ、気にせず行こうぜ。どうせ倒さなきゃおわらないんだ」
ライオンは当たり前のように言う。
そう、この人はもうこういうのは気にしないのだ。
目標のために一直線タイプ。
「そうだね。ささっと倒したいよね」
へびくんも言う。
「じゃ、入ってみますか!」
私は男子二人の投票にを受け入れて進むことにした。
私はこのチームの足をになっているから、ちゃんとみんなの意見を聞いているのだ。
健気な女子高生(今はヤギ)
「あ、入れた」
私は二人にそういった。
それもあっさり入れた。
「あ」
へびくんが後ろを振り返って、驚きの声をあげた。
へびくんがそこでみたものは!
私も振り返る。
「ぎー」
扉がしまった音がした。
「なるほど、そのパターンね」
へびくんは何かを理解したようだった。
自然にドアが開いて、入ったらドアがしまる。
それが意味するものは・・・
「とじこめられたな」
ライオンがさらりと言った。
そう、この状況は閉じ込め!
私たちは魔王城に閉じ込められてしまったのだ!
「ぎゃー!」
私は入り口のドアに向かって急スピードで走っていく。
そう、これが私の全力!
扉がしまるまえに抜けられれば!まだやり直せる!
「どぁぁぁぁぁぁぁぁ」
私は叫ぶ。
「しかし間に合わなかった」
へびくんが涼しい顔でそう言った。
ギリギリ間に合わず、ぶつかってしまうと思ったので、私は急ブレーキをかけた。
「閉じ込められちゃったね、最終ダンジョンってまぁ、脱出魔法とか使えないものだしね・・・」
へびくんはいった。
すると
「ようこそ魔王城へ」
反対のドアから声がした。
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