第十五話『ただのヒョウじゃない』
「よーし、戦闘開始よ!!」
私はそう言った。
『ヒョウLv15』と私達は対峙していた。
「わくわく動物シリーズ第3段ね」
と私は言ってみた。
そう言ったら、少しは楽しくなるかな、と思った。
良かれと思って言ってみたの!
そしたら
「まじめにやれ」もちろんライオンに怒られた。
「ヤギっちもうちょっと真剣にやろうね」とへびくんにもたしなめられた。
この二人私に厳しすぎないかしら?
「まぁ、普通の動物には負けねーだろ」
とライオンが言った。
目の前の敵を見てそう言った。
今までのわくわく動物シリーズにはキマイラの力を発揮したら、わりと簡単に勝てちゃったから、気が緩んでいるんだと思う。
そういうの私よくないと思うの!
「そうなのかなぁ?」
私は気になっていることがあった。
そう、レベルが付いていることだ。
これに何か違和感を感じていたの。
でも何かはわからない。
「ただの動物にレベルがつくのかなぁ??」
と、私は気になることを口にした。
この世界でレベルがつくというのはどういうことなのか。
ちょっと気になっていたのだ。
「どういうこと?ヤギっち!」
と、ヘビくんが聞いた。
別に普通じゃない?
レベルがあることなんて?
と不思議そうな顔をしていた。
「レベルがあがると、いろいろ、上がっちゃうのよね、パラメータが」と私が説明する。
「うん、それが?」とへびくんは聞いた。
「スキルとか覚えちゃうんじゃないかしら?」
と私が言ったところで。
ヒョウが大きく息を吸っているのが見えた。
「あ、ほんとだ!ヤバイ避けて!!」
と、ヘビくんが私に向かって叫ぶ。
その時点で察したのだろう。
やっばり賢いへびくんだった。
そう、ヒョウが『炎を吐いてきた』のだ!!
「うああああぁぁぁぁぁ」
私は叫びながら走りだす。
走った。
本気で走った。
ヤギの全速力だった。
「あつい!!めっちゃあついんですけどぉぉぉぉぉ」
と私は叫ぶ。
直撃はなんとか避けたけど、炎って当たってなくてもめっちゃ熱いからね。
あつい、あつい、あつーい!!
「なるほど、ただのヒョウじゃないってわけか」
ライオンがニヤリと好戦的な笑みを浮かべているのを見た。
ライオンも十分熱かったはずだけど、そういうようなことは一切いわなかった。
さすが俺様系イケメン風ライオン。
「僕らが知ってるヒョウとは違うみたいだ。『モンスターのヒョウ』なんだね」とへびくんが解釈してそう言った。
「ま、まぎらわしいいぃぃぃ!!」私は叫ぶ。
「そうならそうってはじめから言って欲しいわね!」
「うん、もしかしたら、「天秤 - ライブラ」のレベルがあがると、そういうのもわかるようになるかも!」とへびくんがそう言った。
「そういうもんなのか?」
とライオンが聞いた。
「そういう設定はありがちだね」とへびくんは答えた。
「そうか、だったら、こいつを倒してレベル上げようぜ!」
とライオンは言った。
なんだか今日はやる気のあるライオン。
「こんどはこっちの番だな」
ライオンが戦闘態勢をとった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます