第一章のあらすじ・登場人物

【「第一章 真実の名」のあらすじ】

 前人未踏の「人界統一」を目指す大帝国「めい」と、かつて繁栄を誇っていた帝国「聖安」。此の二大国は、長きにわたる苦しい戦を続けていた。

 劣勢に立たされた聖安は、「第一」公主蘭麗らんれい姫を茗へ人質として差し出す。此れにより停戦と言う形ではあるが、聖安は事実上茗の支配下に置かれてしまう。


 停戦から九年後、孤児として「孤校ここう」で育てられた麗蘭は、十六歳に為った日に師である風友ふうゆうから「母が生きている」ことを告げられる。

 彼女の出生には女帝が関わる重大な秘密があり、風友の口からは明かせない程のものだという。謎に包まれた自分の出自を知るため、麗蘭は帝都紫瑤しようにおわす女帝の許へと向かうこととなる。


 紫瑤に到着し皇宮に向かう途中、属国の反乱を鎮圧して帰国した若き上校りょうに出会う。彼に導かれ、謁見の間に通された麗蘭は、女帝(けい帝)に拝謁する。

 恵帝は、麗蘭が自分の産んだ一番目の公主であることを明かし、彼女が神巫女「光龍こうりゅう」であるがゆえに敵国の女帝珠玉から隠された事実を話す。国と光龍を守るため、恵帝は二番目の公主、蘭麗姫を第一公主であると偽り、麗蘭を風友に託して安全な場所に逃がしたのだ。


 戸惑いながらも自分が公主であることを受け入れ始めた麗蘭は、恵帝に依頼され蘢と共に蘭麗姫救出の旅に出ることを決意する。


 一方茗の女帝珠玉も、聖安の第一公主が別におり、光龍であるという情報を、何らかの方法で手に入れていた。


【「第一章 真実の名」の主な登場人物】

清麗蘭せいれいらん

 此の世界<天治界てんちかい>を治める天帝聖龍に創造された、神巫女『光龍』。

 元将軍である風友に育てられ、光龍としての使命を強く意識しながら成長する。

 十六歳になり、自分が女帝となるべき公主であることを知らされる。


蒼稀蘢そうきりょう

 天才と名高い青年将校。禁軍属で、位は上校じょうこう

 若くして上将軍瑛睡えいすい公の副官を務める程有能で、恵帝にも一目置かれている。

 麗蘭と共に蘭麗姫救出を命じられる。

 ※上校……大佐のこと。


璋風友しょうふうゆう

 かつて禁軍上将軍を務めた、高名な元女将軍。

 公主である麗蘭を託されたため将軍職を辞し、阿宋山に孤校を開いた。


伯優花はくゆうか

 麗蘭とは同門であり、唯一無二の親友。


清蘭麗せいらんれい

 聖安の第二公主。麗蘭を隠すために第一公主として育てられた。

 停戦のため人質として、茗の恭月塔で九年もの間幽閉されている。

 夢見の異能を持つ。


けい帝(清恵蓮せいけいれん

 聖安の女帝で、麗蘭と蘭麗の母。先帝であるよう帝の妃であったが、彼亡き後娘二人に代わって帝位に就いた。

 麗蘭を隠ししゅ帝の魔の手から守ったが、代償として蘭麗を奪われてしまった。


明祥めいしょう

 陽彩楼ようさいろうの女官長。麗蘭の世話係を命じられる。



しゅ帝(せき珠玉)

 茗の女帝。他の君主を圧倒する女傑と懼れられている。

 人ならざる者と組み、聖安の侵略と「光龍」を狙っている。


◆白虎(紫暗しあん

 珠帝の忠実なる臣下、四神の一。

 蘭麗を監視している。

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