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「バイト軍師シボーさん」について

 「スマート・ニュース」コンテストには応募するつもりはなかったんですが、そこに書かれている募集要項を見て思いついたのが、本作。

 内容は「兵法」です。が、ぼくはそんなに「兵法」について詳しい方ではありません。であるのに「兵法」について書いたのは、「兵書」の解説ではなく、その知識をいかに現実の生活に役立てるか。そんなことが書きたかったからです。


 以前の話です。

 国立博物館で「茶の湯展」が開かれた時のこと。

 前売り券を買って、開場の30分以上前に行きましたが、すでにかなり並んでいました。まあ、混雑はあらかじめ予想していたのですが、予想以上でもありました。

 少し時間を繰り上げて開場されましたが、ぼくは先頭集団ではありません。
 わらわらと人の集団が場内に流れ込む中、ぼくはそれらの人たちを横目に第一展示室を抜け、第二展示室から見学しました。

 『孫子』の兵法にある「その攻めざるを守り、守らざるを攻めろ」に従ったのです。

 先頭集団が流れ込んだ第一展示室はすでに人で溢れています。ぼくはそこをすっ飛ばし、誰もいない第二展示室以降をすべて、ゆっくりとガラス壁沿って、舐めるようにすべて最初に見学させてもらいました。「守らざるを攻めた」のです。

 ちなみに第一展示室は、最後まで見てからもどりました。

 人垣が凄くて、全然見えませんでした。そのころには、全部の展示室が人で溢れ、もうすでにゆっくり見られる場所はひとつも残っていなかったです。すごい人気でした。


 というように、ビジネス書の世界では「孫子」とか「五輪書」とかは人気ですが、通常はその文章の解説に終始して、じっさいにどう使うかは書かれていません。



 というわけで、「バイト軍師シボーさん」。

 「孫子」をテキストに、「宴会」をする、というお話です。

 そして、これ。内容がほぼ実話という……。



2件のコメント

  • 端的に言って、面白かったです!
  •  ありがとうございます。宴会の幹事するときは、どうぞシボーさんのことを思い出してあげてください。
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