こんばんは、薮坂です。寒いですね。
タイトルのとおり、同題異話の2月号「それでもこの冷えた手が」に参加させてもらいました。
同じタイトルを冠しているのに、作家さんごとのカラーがあるといいますか、読み手としてとても楽しいイベントです。いや、名作揃いだなぁ。
さて。今回は拙作「それでもこの冷えた手が」に関するお話をしようと思います。
実は先日、ちょっとした理由で実家に帰る機会がありまして。とは言うものの今住んでるところからそんなに時間はかからないのですが。
自室でとある探し物をしていた時、全く別の懐かしいものが出てきたのです。
ポメラというテキスト入力に特化した、キングジムさんが出していたニッチなガジェットです。もちろん今も、新型のポメラは出ているようなのですが。
私が持っていたのはDM10という初期の機種で、折りたたみのキーボードを有する、ネット接続機能はおろかブルートゥースも付いていない、純然たるテキスト作成ガジェットでした。オレンジ色のそれを見つけた時、とても懐かしい気分になりましたね。
これはもう、10年くらい前のものです。なので表面のラバーコーティングは加水分解して融けてベタベタになってたんですが、電池を入れたらちゃんと起動したんです。まずここが驚き。さらにはポメラの中に入れていた2GBのmicroSDに、当時私が書いたシナリオが結構な数、入っておりまして。
久しぶりに過去の自分が書いたシナリオを読んでみて、愕然としました。
なんとまぁ酷いシナリオ。何が酷いって、まともに完結している作品がほとんどない。書きかけで放置→新しいシナリオも書きかけで放置……こんなのばかりでした。
長々と書いてしまいましたが、今回のお話はその過去のプロットをサルベージし、いろんな要素を加えてリライトしたものです。
みなさんに少しでも楽しんでいただけたなら。10年前の自分に少しは感謝しなければなりませんね。