昨日から、私は佐渡島に渡っていました。
実は去年も渡ろうとしていたんですが、フェリーが悪天候で動かなくなって断念。その後今年の6月にリベンジする予定でしたが、コロナで旅行に行けるムードにならなくなったのでまたも断念しています。
何でお前そんなに佐渡行きたいの?という質問には「だってマミゾウおばあちゃんの聖地だもん・・・」としか答えられません。これを兄貴に言ったら「アホなの?死ぬの?」と言われました。
二ッ岩神社へ行くためだけに佐渡へ渡る。そんなアホな一人旅を敢行して来たというわけです。観光なだけに。
佐渡へ渡るためには二つの方法があります。フェリーかジェットフォイルで生身で渡ってバスやタクシーを使って島内を移動する方法。もう一つがカーフェリーで自動車やバイクごと島内に渡る方法です。
私は後者を選びました。自分の車なら自由が効くし、何より車内で煙草が吸えますからね。これはデカいんです。去年は山梨から5時間はかかる新潟まで行きましたが、今年は3時間でいける直江津を選択しました。
さて、カーフェリーの乗り心地についてですが……私は海をナメていたとしか言えません。
その日は2〜3mの波が発生している状態でした。これがどういう事かと言うと、船は断続的に2〜3mの段差を無理やり越え続けているということになるのです。
私は船に乗った経験は数度しかありません。しかし、船酔いという現象を起こしたことが無かったのでノー対策で挑みました。
乗ってすぐ乗務員さんが「席空いてるので、揺れない後ろの席に行ってください!」と指示していましたが、私は無視しました。折角の指定席なんだから動いてたまるか。どんどん人もいなくなってるし、このままの方が良いと。
甘かった。船は内海にいる間でもユラユラ揺れていたのに、いざ外洋に出た途端ガッタンガッタン揺れるではありませんか。
船は断続的に2〜3mの段差を無理やり越え続けている。斜め上に突き上げられ、斜め下に落下する。最初は遊園地のアトラクションみたいで楽しいな、と思っていました。
……お前、その遊園地のアトラクションで何度酔った?と私の中の悪魔が囁いて来ました。乗船から5分も経たないうちに猛烈な吐き気が襲って来たのです。
今回乗ったフェリーは甲板に出る事は出来ない。それ以前に物凄く揺れるので座席から立ち上がるのも困難。なので、なんとか座席の上で楽になれる体勢を模索していたのです。
乗ってから10分で後悔しました。あの時、乗務員さんの言うことを聞いておけばと。乗って10分で絶望しました。私、あとこれを100分間耐えなければならないのか?と。
苦闘の末、私はなんとか吐くことなくフェリーを降りる事が出来ました。配車場へ向かう途中は死屍累々でした。乗船時は元気だった乗客の皆さんは一言も発することなく、エチケット袋を口に当てて床に倒れている人も数人いました。
座席で耐えられた私はまだマシだったんじゃないか。そう思えるぐらいです。この島から脱出する前に酔い止めを買っておこう、そして二度とフェリーでは旅をしない。そう決意しました。
フェリーから降りた私は、船酔いの疲れからか真っ先に宿へ向かいました。道中で何の店もなかった事を訝りながら。
宿は最高でした。一人で16畳ものスペースを占有出来たし、ご飯も丁度良い塩梅。お風呂も良かったです。酒が呑み足りないと思って夜食処に行ったら客が私一人だけだったのは哀愁を誘いましたが。
しっかり身体を休めて、今日は佐渡を一周しました。途中、目的の二ッ岩神社に行ったり、親父から「うちの先祖は佐渡の金山で財を成した」と聞いていたので手がかりを求めに佐渡金山に行ったり。
大野亀と呼ばれる大岩への登頂にチャレンジして断念したり、そのへんのスーパーで土産を買って、寿司食って今の私はフェリー乗り場にいます。
完走した感想ですが、かなり楽しかったです。二ッ岩神社の場所以外の情報を仕入れずに行った佐渡は全てが新鮮でした。あてのない旅、というのは多くの発見をもたらしてくれます。
フェリーの船内はかなり寒かったですし、佐渡の北部は道が狭く通行しにくかったし、割と人族の領域が少ないんですね。
あと、お米も美味しいんです。佐渡の中部はほとんど田んぼ。あとは山!って感じです。実際に行かないとこればっかりは分かりませんね。
酔い止めも飲んだ事ですし、今度こそフェリー対策はバッチリです。フェリーから降りたら3時間の運転をこなして家に帰ってエオルゼアに帰ります。それでは、生きていたら、また。