性懲りもなくまだ書くことがありました。
今回はほんのちょっとした元ネタ解説。皆様、お手元の最終章「真木剣と卒業式」をご覧になって下さい。最終話ですね。そこまで読んでない方はその前も全部読んでください。
ここでウィンドウが茶道部の後輩にいろいろ剥ぎ取られるシーンがあるんですけど、これには明確な元ネタがあります。
……高校時代のうぃんこさんです。流石に運ばれはしませんでしたが、後輩からの追い剥ぎに遭ったのは事実です。
卒業式が終わり、アルバムの寄せ書きも一切せず最速で教室から出ようとした私の前に立ち塞がったのは吹奏楽部の後輩達でした。
そこで私は後輩達からあらゆる物品を要求されました。まずは第二ボタン。これはまあ定番の品ですからヒョイッと渡しました。
次に、第二ボタンの取れた制服。いや、第二ボタン欠落してるぞ?大丈夫か?と聞きましたが、問答無用で剥ぎ取られました。
そしてYシャツ、ネクタイと剥ぎ取られ、渡すものが尽きてしまったので筆箱の中身を小分けにして渡していきました。吹奏楽部は大所帯になりがちなのでメッチャ頭を悩ませました。多いんだよ後輩が。
迎えに来た母親に駐車場で会う頃には、私は卒業式終えた後とは思えない、Tシャツにスラックスという出で立ちで現れました。
「何があったの?」と聞かれたので「この高校には盗賊がおる……」と答えました。十数年経った今でもあの時の事は鮮明に思い出せます。
あの時は卒業式の変なテンションで全部渡しましたが、後で大学受験に着て行く事を思い出して困りました。友人から借りて難を逃れました。
そんな青春の残滓をちょいちょい入れているのが拙作「神器異変」でございます。皆様の青春はどうでしたか?追い剥ぎとかいませんでした?
そう考えると、私の高校生活はクソではなかったように思えます。嫌な事を全部忘れてしまえば、の話ですが。それでは、また。