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24「昭和17年8月、村の川原」補足


1.若い女学生の集団
 公開当初は女子挺身隊としていましたが、すみません、一年早かったので訂正しました。
(最初、出征は昭和18年の予定だったのです)



2.学校報国隊
 昭和16年8月から、文部省の指示により各学校で結成されます。
 学校で集団勤労作業に従事し、それを授業の単位に置き換えるというものです。昭和館の動画で兎の面倒を見ているシーンもありました。

 やがてこの流れが学徒動員になり、学生さんが軍事工場などで働くことになります。

 また昭和16年の「大学学部等ノ在学年限又ハ修業年限ノ昭和十六年度臨時短縮ニ関スル件」によって、学校の修業年限も短縮化されていきます。
 大学・専門学校・実業専門学校を、昭和17年度卒業生から3ヶ月短縮。
 高等学校高等科・大学予科も6ヶ月短縮して9月卒業。

 昭和18年4月入学の生徒から、高等学校高等科・大学予科は修業年限を3年から2年に、中等学校は5年を4年に短縮となります。

 もっとも昭和20年度には学校の授業が停止、終戦となりましたので、現実的に実施とはなりませんでした。

「戦時教育体制の進行」(文部科学省)http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1317693.htm


3.お守り代わりの小さな袋
 中身は自身の秘部の毛です。当時は、弾よけの力があるといわれていたのです。


 次の記事を見ると万葉の時代からの風習のようですね。

http://www.asyura2.com/14/idletalk41/msg/201.html


4.ケイドロ遊び
 ここで紹介した遊びは、いくつかバリエーションがあるようです。
 私が参考にしたのは次です。

「第2章 日中戦争の頃」横浜かな? 福井 昭二さんの戦争体験談
http://sasanodai.com/senjitaiken/nittyusenso3/



5.川原のお面のシーン

 マキノ正博監督、轟有起子主演『ハナ子さん』からのオマージュです。

 お面をつけたハナ子さんが、出征する夫にひょうきんな姿を見せますが、その裏では泣いていました。
 しかし、その泣いていたシーンは戦時下の検閲でカットされてしまっています。
 でもカットされたお陰で、なおその忍びなさが伝わってくるような気がします。

 「ハナ子さん」wikiから
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%8A%E5%AD%90%E3%81%95%E3%82%93

 DVD化してほしい作品です。



 銃後の生活の方は、戦時色がどんどん強まっていき、19年、20年ごろはもう、皆さんがお考えの通りの生活になります。
 その頃を描いたのが『この世界の片隅に』ですね。

 次回からしばらくは夏樹視点で、戦場を描くことになります。

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