作品の後書きやTwitterでの告知などで既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、この度拙作「消極先輩と積極後輩」が第6回カクヨムWeb小説コンテスト(以下カクヨムコン)・ラブコメ部門にて特別賞を受賞致しました。
まずは受賞に関しまして、選考に携わってくださった方々、それからもちろん作品を読んで応援してくださった皆様にお礼を申し上げます。
さて、このお知らせを読んでもまだ信じられない方がほとんどだと思いますし、何より私自身がいまだに半信半疑くらいな状態です。それ程までに、この作品は本当に様々な巡り合わせに恵まれた結果受賞したと思っています。
まずコンテストについてなのですが、当初この作品をカクヨムコンに応募するつもりはありませんでした。実際に期間中最初にカクヨムコンに応募したのはもう一つの作品だったのですが、ここで(正確には応募以前)私は大きなミスを犯します。
カクヨムコンの読者選考は、「選考期間内に」貰った☆と作品フォローで決まる(と言われている)訳なのですが、よく知らなかった私はその作品を9月末からカクヨムに載せ始めました。因みに選考期間は12月1日からです。
しかも1日あたり2話ずつの投稿で、(読者選考についてしっかりと知った後は1話ずつに変更しましたが)12月に入る頃にはもう最終話が見えていました。☆やフォローの伸びも悪くなってきており、読者選考突破は無理だろうと思いました。ならばと完結ブーストに賭けた訳ですが、あえなく撃沈。
そこで「じゃあせっかくだしこっちも出すか」と応募したのがこの度受賞した「消極先輩と積極後輩」で、ここがまず一つ目の巡り合わせです。最初の作品が読者選考を通過しそうだったなら、エントリー自体がありませんでした。
こう書くと「自信の無い作品を応募したのか」と言われそうですが、そうではありません。作品の内容に対して自信が無いという訳ではないのですが、賞向きの内容だとは思っていなかったのです。結果それが受賞するのですからよく分からないものなのですが。
話を戻します。そうやって応募したこの作品ですが、それすら忘れかけた頃に読者選考を突破しました。調べてみると、ラブコメ部門での通過150作品。その中でもギリギリの通過でした。カクヨムコンのデータを扱っているエッセイを拝見しましたが、「消極先輩と積極後輩」は部門140位くらいにいました。
因みにこのラブコメ部門150作品通過というのは、昨年までと比べて大幅に通過率が増加しています。つまり例年であれば「消極先輩と積極後輩」はまず落選レベルだったのです。ここが二つ目の巡り合わせです。
次に三つ目の巡り合わせです(これは一つ目と少し重なります)。前言通り私は「消極先輩と積極後輩」に先立ち、別作品(いじっぱりでさみしがりな~)をカクヨムで投稿していました。人気作品に比べたら吹けば飛ぶような評価ですが、読んでくれた方の中には私をユーザーフォローしてくれた方もいました。多くはありませんが、ゼロとでは雲泥の差です。
そういった方たちが「消極先輩と積極後輩」も読んで応援してくださった事は、ギリギリで読者選考を通過した事を思えばとても大きなポイントです。もしもカクヨムコンについてしっかりと調べて読者選考期間に狙いを定めたとしても、落選した「いじ~」と出す順番を逆(どころか同時ですら)にしていたら、間違いなく読者選考を通りませんでした。
細かい事を言えばもっとたくさんあるのですが、大きなものを三つ挙げました。何か一つが違っていればまず落選していたに違いない、千載一遇が過言でない運の良さを発揮した訳ですね。
因みに本選考に関しても相当な幸運があったとは思いますが、憶測でしか書けませんし、こういった場で卑下を含むような内容も相応しくはありませんのでやめておきます。
さて、巡り合わせに恵まれたのはコンテスト以外についてもです。
Web小説という世界に私が参加したのは2年と4ヶ月前から。Web小説の歴史で見ると新参と言っていいでしょう。ご存知の通り、このWeb小説という世界は年々拡大されており、いくつものサイトが設立され、とても多くのWeb作家(プロを含む)が活動をされています。
飽和気味と言っていいWeb小説の世界で自分の作品を見つけてもらい、読んでもらう事は基本的にはとても難しい事です。更にそこから気に入った、続きも読みたい、面白かった、と読者を惹きつけなければなりません。至難の業です。
そんなWeb小説の世界において今この文章を読んでくださっている皆様は、私の作品を見つけて、追ってくださった方々だと思われます(受賞した奴を見に来ただけ、という方はこの際考えないものとします)。
月並みな表現ではありますが、これこそが一番大きく、そして最も得難い巡り合わせでしょう。皆様のおかげで受賞に至れた事に疑いの余地はありません。読んでくださる方がいなければ、書き続ける事は出来なかった自信があります。
改めまして、本当にありがとうございました。心よりお礼申し上げます。
そして皆様が多分気にしてくださっている(いますよね?)と思われる今後についてですが、発信出来る情報があり次第お知らせさせていただきます。
結びとなりますが、ご期待に沿えるよう微力を尽くして参りますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します。