どうもこんにちは。しろさばです。
今年もそろそろ終わりますね。
クリスマスや年末年始のお休み、ワクワクするイベントの多いこの時期が、一年の間で一番好きかもしれません(春は花粉症、夏は暑さでダウンするため、十月〜一月くらいの間が一番元気だったりします…)。
さて、今年7月から書き始めた本作1.5部「黒鷺と紫水晶の娘たち」ですが、本日の更新をもって完結となりました。
寄り道番外編で中編くらいのボリューム感を想定していたのですが、それぞれの歩み出しポイントの多いお話となりました。
やりたかったこととしては、本作のテーマである「代替」「真贋」について、セピアさんとは違った形で掘り下げようというものでした。
セピアさんは亡くなった母親の身代わりにされそうになっている少女ということで、生い立ち故に自己肯定感がだいぶ低くなっています。
それを受け入れるのが正しいのか、拒むことが正しいのか、自分の中で整理がついていません。
彼女がそれを考える契機として、本作では様々な「代替」「真贋」について書こうと思いました。
アリッサとアンゼリカの姉妹は、妹のアンゼリカが希少な魔族の先祖返り(本物)で、アリッサはいわばサブ、保険的、いわば劣化品(偽物)のような立ち位置として描きました。
客観的に評価するなら、より希少価値が高いのはアンゼリカということになりますが、そのアンゼリカにとって一番大切な人はアリッサである、といった構図があります。
そこに、「大切な人ときちんと向き合う」「後悔しない道を選ぶ」みたいな、クロさんやセピアさんに知って欲しい出来事を盛り込んでできたのが1.5部です。
当初はフォルスタッフとの交渉パートはなく、セピアさんが顔パスで浮城入りする一本道だったんですが、もう一捻りできんかな、と考えた結果ああなりました。
「おとうさんこっちー!」という気持ちと「こなくてよかったー!」という気持ちを行ったり来たりしていました。
父、いつのまにあんなにも面倒くさい人になってしまったのか…(作者にもわかりません)。
1.5部完結し、物語は第2部 魔術学校編に進んで参ります。
便利屋の仕事中、消息不明となってしまったヴォルクを探すため、クロとセピアは調査に向かいます。
ヴォルクに仕事を依頼したのは、魔術学校校長レティシア・アリシア。舞台は魔術学校に移り、セピアと行動を共にするのは、マルカジット御三家のひとつ、賢者アリシアの子孫達。生真面目な堅物令嬢イディシアと、不真面目で喧嘩っ早い不良令息テオドアの双子です。
年明けから始動予定ですので、宜しければ引き続きお付き合いいただければ幸いです!