いい作品・人気の出る話を書くには、自分の好きな要素を詰め込んだほうがいいとのこと。だけど、それって本当にそうなのかなと、思ったり思わなかったり。

 なんせ私は、自分の好きなものを書いているから伸びないのだと、考えています。

 要するに、自分の好きなものが他人の好きな要素とは限らないという話です。たとえば異世界系・チート系が好きな人は大勢いますでしょう。だけど、私はそれを書きません。理由はいちいち言うのもめんどくさい。純粋に、興味がないからです。あと、難しい。小説家になろうで受ける話を書くって、なかなかに難易度が高いと思うのです。クリアしなければならない条件が多すぎる。

 と、まあ、それは置いておいて。

 なにが言いたいのかといいますと、自分の好きなように書いておきながら、客の受容も把握せずにいて、「なんで伸びないんだろう」なんて、おかしいんじゃないかと。

 独りよがりなのですよね、自分の好きなものを押し付けるような書き方だと。だから、閲覧数や評価がほしいのなら、客が欲しがっている話を提供するべきだと、そのように思っていました。

 まあ、実際に書いた経験は皆無なのですが。プロットしか立てたことがありません。
 それに、自分の好きな作品以外って、モチベーションが保てないのです。なんでこんなことやっているんだろう……と思いませんか? あれは続けるのしんどいだろうなと感じます。

 しかし、まあ、小説家になろうで書いている人の中に、本当の意味で自分の好きな作品を書いている人が、何人いるんだろうという気はします。ある程度は読者に合わせているのではないでしょうか。そうでなければ、あれほどまでに同じような作品が乱立することはないでしょう。

 それでは逆に、自分の好きな作品をいままで書けていたのか。答えはおそらくノーです。特に短編なんかがそうですが、私は物語を完結させることに重きを置いています。最低でも10万字は必要だ。だから、そのために必要な要素を盛り込まなければならない……という雰囲気で。

 いちおう、好きな展開を描くことはあります。だけど、それはあくまで『いちおう』です。積極的に自分の欲を押し出していくようなマネはしません。

 原因は型にはまっていたからですね。物語を始めたら次は事件を起こさなければならない・障害を発生させなければならない・主人公を成長させなければならない、とまあ、こんな感じです。

 とにかく、「しなければならない」の精神でやっていました。だから、ストーリーのためにキャラクターが動いたり、物語に登場人物が支配されるような自体が起こるわけです。

 まるで伏線回収のようですね。『引き金を引いたら弾を撃ち出さなければならない』とは違いますが、本当に、物語を始めたらという雰囲気でいろいろと展開してしまうわけです。

 自分の好きな要素は分かっています。バトルロイヤル・少年マンガのような展開・よく人が死ぬ・悲恋・純愛・熱い展開・友情・カタルシス・切なさが残る結末・メリーバッドエンド・冒険・青春。数えだすと切りがありません。
 キャラクターの場合は、そうですね。
 銀髪、黒髪赤目、兄属性、スカーフェイス、クールなのに、実は熱い、優しい、かっこいい、強い、報われてほしいと思わせる境遇、献身的、健気、和風。
 多いな。

 とりあえず、ここまで羅列できるのに、なぜ盛らないという話ですよ。テーマに縛られるのは結構ですが、それをそろそろ消化するべきではないかと。

 いちおう少しは取り入れてはいるのですがね。
 ただし、私の好みを反映すると「これ大丈夫なのか?」と思う場面も存在します。確実にドン引きされるだろうという気持ちしかありません。まあ、バレなければいいのです、バレなければ。
 メリーバッドエンドは自重します。できるのならほろ苦さが残る程度で留めておきたい。

 それから、キャラクターに関して。
「女性人気は高いけど、さすがに好きにはならないだろう」と予想しておきながら、急転直下で好きになったキャラがいます。

 それは二面性のあるキャラです。表では明るくて、ムードメーカー的な立場、裏ではかっこよくて、クールで、皆を魅了できるようなタイプ。そして、そのさらに裏側、本質と呼べる部分では孤独を抱えていると。

 まあ、そんなギャップにやられました。その要素は特定の人しか気づけないやつだと感じます。作者も意図してやったわけではないでしょう。ただ、かつてないレベルの衝撃を味わいました。

 本質に気づいたときの、愕然とするような、ガツンと持っていかれるような、あの感覚。トップスリーに入るレベルでした。

 あれはきっと、表と裏で核を隠しているのだと感じました。両方の属性と本質のギャップがありまして。あの華やかさの裏側があれだとは……と。

 まあ、参考になると思います。