私の作風は…―― 流行りを追ってはいません。だからランキング上位作品の持つ要素はあんまりありません。 ネット小説の〝わかりやすさ〟よりも、紙の頁をめくって読む小説の、〝作中世界の雰囲気〟に沿った表現を好みます。だからそのフォーマットは、ネット小説よりも紙の本に近いです。 基本〝硬派〟です。勢いとノリで進んでいくような、わかりやすい〝ご都合主義〟と〝主人公補正〟で読者に阿(おもね)ることはしません。 タイパ重視の展開は期待できません。 きちんとした物語の構成に重きを置くので、読者には〝読む〟ということが求められます。――〝最初から最後まで読むことが前提〟ということでは勿論ないですが、ある程度読み進めないと〝物語の要素〟(背景、動機付け、行動の詳細、その結果…等々)が完成しないことも多いです。 群像劇のスタイルが多いです。 一つの物語の中でも、いろいろな人物・視点からの、それぞれの捉え方、感じ方、考え方を描きたいと思っています。 …――まー、一言でいえば〝懐古的〟ということでしょうか。 いまさらなんでこんな主張をプロフィールに挙げることにしたのかといえば、こういうことです。 流行りの作風で書くつもりのない私にとっての潜在的なターゲットは〝旧い世代の読者〟なのですが、ひょっとしたら〝いまネット小説を読んでいる世代〟の中にも読み手を見つけられるかもと、間違った期待をしてきました。 ですが、そういう世代は求める文章が違っているようで、結局最後まで読んではもらえないことが多いことに(今さらながら)気づいたので、どうせならそういうアンマッチングは避ける方が建設的だろうという考えに到ったからです。 〝流行りもの〟から離れて作品を探したくなりましたら、私めの作風もちょっと考えてみてください。