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バグ・ナウ研究所レポート vol.1(7個目のゲームの直前)

 こんにちは。
 バグ・ナウ研究所所属チーフオペレーター、十六夜ミカヅキです。

 まずは、平素より当研究記録を閲覧していただき、誠にありがとうございます。
 また様々なご意見・ご感想もいただき、ありがとうございます。

 さて、今回はバグ・ナウ研究所の職員について、少しばかり解説をさせていただければと思います。


◇アルバイト
 発売禁止となったゲームを、実際に試遊するプレイヤーです。
 大抵は手順違反を起こして大変なことになります。

 ……いい加減「手順を守れるような人材を雇え」と言われるかもしれませんが、そんな人材は当研究所のアルバイトに応募なんてしません。
 当研究所に流れ着くアルバイトの9割は、どの企業も雇わないような人材です。


◇正職員
 何か特殊な能力、秀でた能力を有している者が正職員に登用され、適材適所で各班へ配属されます。
 またアルバイトでも、何度も従順にプレイを続け、生き延びている場合は正職員に登用され、大抵は『ゲームプレイ班』に配属されます。

 ただ退職率も高いため、我々のような人材も上の階級へ配属させられれことが多いです。

 また職員ナギサ、職員アイゼも私の同期ですが、コントロールチームは退職率が高いため、私が繰り上がりで階級が1番高くなっております。

〇縁導《エンドウ》ナギサ
 黒巫女服のようなビジネススーツを纏った、現地調査官です。
 現地調査チームに所属しています。ちなみに現地調査チームの大半は、割と常識的な感性を持っております。
 
 ただ自分のことを可愛いと自覚しすぎていること、サボり癖があることが難点です。
 それを差し引いても余りあるほどのチート能力を持っていますが、それはまた後日。

〇十六夜《イザヨイ》ミカヅキ
 僭越ながら、チーフオペレーターとして任務にあたらせていただいております。
 コントロールチームに所属しておりますが、アルバイトや職員全体に対するオペレート、事前処理、事後処理などやることが多く、また労災も起きやすいため退職率は比較的高いです。

ナギサ「ミカは頭が硬いんだよね」
アイゼ「ちっこいこともずーっと覚えてやがんの。瞬間記憶能力ってのも不便よなぁ」
ナギサ「けつの穴もちっちゃいんじゃない?w」

 ……この2人は後でお説教ですね。

〇野々薔薇《ノノバラ》アイゼ
 2次解析チームに所属している天才クラッカーです。
 ゲームのプレイ手順を決める際、ライトな部分のみ確認する1次解析、ディープな部分に踏み込む2次解析という手順を踏みますが、彼女は後者を担当しております。
 いつも気怠げなギャルみたいな口調で話しますが、心から尊敬している人にはちゃんと接するらしいです。

 あと、弱いです。
 体力テストでは縁導と私にトリプルスコアを付けられて完敗するレベルで弱いです。
 それでも機械技術は超一流のため、彼女なしではバグ・ナウ研は回らないと言っても過言ではないでしょう。

◇◇◇

 さて、最後にレクター博士ですが……。
 彼には数百もの名と顔があるらしく、あまり私たちも語れることはありません。

 現在は『ハンニバル・レクター博士』を名乗る中年男性を演じておりますが……以前は『アインシュタイン』と名乗る12歳ほどの少女で、その前は『岡本太郎』を自称する黒人老夫でした。
 博士を自称しているのも「そのほうがカッコいいから」だそうです。博士号は取っていないのだとか。

 謎は多いですが、彼について詮索するのは我々に許可されておりません。
 噂によると、どこか別の異常性を調べる団体に連れ去られたうえ、資金源が無くなってバグ・ナウ研が吹っ飛ぶのだとか。
 まあ“触らぬ神に祟りなし”というやつでしょう。

 ですが、とあるゲームに対して「このゲームは絶対に何かある」、「もっと解析しろ!!」と、執心な様子を見せております。
 こちらは明日(8/25)より公開予定となっております。

 発売禁止ゲームの中には、精神を汚染するものも多く含まれますが……。
 レクター博士に処分が下らないことを祈るばかりです。

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