こんにちは、佐橋です。
いつも応援していただき、ありがとうございます!
今回は作者フォローお礼企画と題しまして、『ウブギャル』のSSをお届けします。
もっと早くに出したかったのですが、仕事の関係でなかなか時間が取れず。
フォロワーの方々、長らくお待たせしましました!
『ウブギャル』も最終話まであと少し。
甘々なハッピーエンドまで、もう少々お付き合いいただけると幸いです!
それでは以下本文です。
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卒業旅行として温泉旅館へ行ってから数日後。
そのときのことを思い出しながら、僕は寮の大浴場に入ろうと服を脱いでいた。
「みんなと一緒に入られなかったのは心残りだけど、楽しかったなぁ……」
体験したことを後になって思いを馳せるなんて、この島に来る前じゃあまりなかったことだ。
また楽しい思い出を作りたいと感じるからこそ、日頃の勉強にだって精を出せるというもの。
服を脱いで、いざ入浴。
結局、卒業するまで男子風呂は作られなかったわけだけど、慣れてしまえばなんてことない。
サッと入ってサッと上がる。
それだけのことだ。
よっこらしょっと風呂椅子に座る。
すると、急に眠気が襲ってきた。
教員になるための試験が近いこともあり、徹夜で勉強することもあったため寝不足が続いているんだろう。
「まぁ……ちょっとだけなら……」
そう目を少し瞑ってしまえば、もう目覚めるのは容易ではなくなる。
すぐに上がらなくちゃいけないのに、僕はすっかり眠ってしまったのだった。
それからしばらくして。
僕は周囲の騒がしさに目を覚ます。
「あっ……寝てた……」
ゆっくりと目を開ける。
すると――。
「……どぅわぁあああっ!?」
なんと僕がまだお風呂にいるのに、クラスの女子たちが入ってきていたんだ。
タオルもかけずにスッポンポンの状態で、僕の身体をジロジロと見てきている。
ちなみに僕のタオルもどこかに消えていた……。
それだけならまだいい。
芽那ちゃん、愛凪ちゃん、翠玲に千咲先生。
それに雲英さんに早葉子さん、乙音ちゃんまでもが全裸で僕のぐるりを囲っていた。
なんだこのオールスターは!?
そして、彼女らは僕を洗体し始める……。
「み、みんなっ!? ここで何をやって……」
「せいちんが上がってこないのが悪いんじゃーん? だからさ、一緒に入ろうってこと~! はーい、キレイキレイしようねぇ~、きゃははっ」
「じ、自分で洗えるから大丈夫だって!!」
「だーめ。せいちんはなんにもしなくていいからぁ、ウチらにやらせて?」
そう言って、僕の身体を素手で洗っていく芽那ちゃん。
他のみんなも同じように、あらゆる部分に触れてくる。
「青霄、身体の力抜きなって。脚も閉じなくていいから……じゃないと洗えないっしょ」
「えぇっ、いやでも……」
「ダーリンは愛凪に任せとけって! ほら、私のおっぱい吸わせてやるから! 口開けろー?」
「んむっ!?」
愛凪ちゃんに丁寧に洗われながら、雲英さんに授乳されてしまう。
恥ずかしいったらありゃしないのに、懸命に吸い付いてしまった。
そもそもどうして雲英さんたちまでここにいるんだろうか……。
もしや前もって計画されていたもの?
だとすれば、僕が眠ってしまったのって……。
そう考えていると、今度は千咲先生に唇を奪われる。
「羽黒ちゃ~ん。好き好きぃ……んちゅうっ。もっとベロ出して~? ちゅうう!」
「んんっ!」
「青霄先輩、私ともキスお願いします。あ、もちろんディープで。いきますよ? ちゅううう!」
「んぐっ!?」
今度は千咲先生と乙音ちゃんに熱烈なキスをされる。
お風呂場だから、唇を合わせるたびに音が響いてドキドキしてしまう。
すると、頭にドッシリとおっぱいが乗るのを感じた。
「俺は後ろから洗ってやるからなー! ゴシゴシっと……うーん、男の身体って感じだぁ。洗ってほしい場所があれば言えよ? どこだって洗ってやるから……ふふっ」
「す、翠玲……」
際どい部分を洗いながら、そう僕に妖しく聞いてくる翠玲。
同時に身体も密着してくるので、おっぱい以外の部分も僕に当たっている。
そうしてひと通り洗われると、そのまま脇を抱えられて湯船へ。
すでに湯に浸かっている他の女子も、赤ら顔で僕を見ながらモジモジとしている。
左右は南島母娘だ。
腕を組まれ、身動きができない。
「あったかいわねぇ、青霄くん……。はい、ミルクも飲みましょうねぇ……」
みんなが見ている中で、ミルクを飲ませてもらう。
その姿を見てドン引きするどころか、彼女らは興味津々な様子を見せた。
一方の芽那ちゃんは僕に触れながら、しなだれかかってくる。
「……ねぇせいちん? これからさ、卒業までもうちょっとしかないけど……お風呂に入るときは一緒でいいよね?」
「み、みんながそれでも大丈夫なら……喜んで」
「きゃははっ、じゃあ決定ねっ。ん~ちゅっ」
可愛らしくキスをしてくる芽那ちゃん。
それを皮切りに、次から次へと僕はキスされてしまった。
こんなに濃密な時間を過ごせてしまうと、もうお風呂から出られなくなりそうだ……。
そんな贅沢なことに頭を悩ませながら、僕らは至極の入浴を楽しんだのだった。
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青霄が大浴場で女子たちに揉みくちゃにされている様子を、京蓮寺キュウは薄暗い個室でモニタリングしていた。
「ハァハァ……青霄クンっ! 青霄クンっ! キュウちゃんもまたキミに触れたい、舐めたい……ううっ!」
顔を真っ赤にしつつ、息を荒げるキュウ。
前のめりになり、興奮に身体をブルブルと震わせたあと、椅子にだらりと腰掛けた。
「ふぅ……。しかし……今のままだと彼との時間が限られすぎている。いずれ結婚することになることも考えると……この人見知り、早々に克服する必要がありそうだ。自分の気性と愛する人との時間……どちらを取るかなんて、考えるまでもないさ!」
そうモニターの向こうで求められ続ける彼を見ながら、赤ら顔のキュウは決心するのだった。