https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16817330655840634532 そんなわけで、第三章の二話目です。
前回でプリシラに届いた祖父の手紙の内容が明らかになります。
おさらいになりますが、王国では新年を迎えるに当たって、新生児に対する召喚能力の検査が行われます。
才能有りと判断されると、その子が六歳になった時に、強制的に王立魔導院に入学させられます。
それから十八歳になるまで、親兄弟にも会えずに専門教育を受けることになります。
この十二年間で、生徒は徹底的な思想教育を受けます。
それは「召喚士になる覚悟」です。
第一には、召喚士は普通、召喚を行ってから二十年から二十五年で、その能力を使い果たしてしまいます。
そうなると、召喚士の肉体は消滅して、幻獣界へ転生することになります。
多くの場合は、自分が使役していた幻獣として生まれ変わるのですね。
魔導院では、まずこの運命を受け容れるように教え込みます。
召喚を行うのは、十八歳を迎える直前のことで、それから二十~二十五年で限界を迎えるのですから、おおむね四十歳前後ということになります。
そのため、召喚士候補生には「結婚・出産を諦める」という覚悟も叩きこまれます。
家族を持ってしまうと、消滅する時期が定められていることから、さまざまな障害が生まれるからです。
特に、子どもを設けてしまうと、まだ育ち盛りで親を必要としている子を残して旅立たねばならず、強い未練を引きずって転生することになります。
転生に当たっては、この精神の歪みが悪影響を及ぼすと考えられており、本来の召喚獣ではなく、邪悪な存在に生まれ変わる可能性があると考えられています。
残された子どもの方でも、稼ぎ手である父親が消えれば、たちまち生活に困窮します。母親が消えた場合、まだ十代の子どもの受けるショックは言うまでもありません。
そのため、特に女性に対してこの「結婚・出産を断念させる」という覚悟は、執拗なまでに教え込まれます。
プリシラもそうした教育を受けています。
ただ、女性として生まれてきたからには、伴侶を求め、子どもを生みたいと欲するのはごく自然のことです(少なくとも、この物語世界ではそうです)。
それを無理やり捻じ曲げられるのですから、女性召喚士がいろいろと屈折するのは、ある意味仕方のないことなのです。
プリシラは、シドが蒼龍帝となって赴任して以来、謎の母性愛と独占欲が爆発してしまい、かなり歪んだ欲望を抱くようになっています。
変態だと言ってしまえば簡単ですが、いろいろ複雑な背景があるのですから、温かい目で見守ってくださいw
ニライ・カムイは、沖縄の「ニライカナイ」とアイヌの「カムイ」を組み合わせた、非常に安直な造語です。石を投げないでくださいw
さて、次回も休暇願いの続きです。お楽しみに(エイナとシルヴィアは出てくるのか?)。
私は車を運転する際、何か音が鳴っていないと落ち着かない人なので、たいていラジオをつけるか、CDをかけています。
CDは何百枚か持っていますが、ヘビロテするものって大体固定化されてきますよね?
ベビメタ(ゆいちゃん脱退前)、上々颱風、超兄貴、松岡直也、ピアノジャック、たま、人間椅子、MJQ、初音ミクなどなど、いろいろ多岐にわたりますが、1枚だけアニソンCDが入っています。
それは「キテレツ大百科 スーパーベスト」!
これは何度聴いても飽きない、まさに名作揃いの超おすすめです。
「はじめてのチュウ」「すいみん不足」「お料理行進曲」「コロ助ロック」などは特によいです!!